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2014年12月28日

73%「長時間労働が深刻化」
全労働の監督官アンケート

残業代ゼロ制度による影響

 政府が検討を進めている「新たな労働時間制度」(残業代ゼロ制度)に対して、労働基準監督官たちが懸念を強めている。労働行政の職員でつくる全労働省労働組合(全労働)が11月に実施した緊急アンケートによると、73%の監督官が「新制度で長時間・過重労働が一層深刻化する」と回答。むしろ、労働時間の規制強化が必要と指摘していることが分かった。

 アンケート結果は12月16日に公表された。監督官1370人が回答している。

 政府は現在、新たな労働時間制度の導入に向け、厚生労働省の関係審議会で議論を進めている。一定の年収や職務の要件を満たせば、労働基準法の労働時間ルールを適用除外にする内容。1月に始まる通常国会に法案を提出する考えだ。

 緊急アンケートでは、こうした制度が導入された場合の影響を聞いた。

 監督官の73・4%が長時間労働などが今より深刻化すると回答。逆に長時間労働が抑制されるとの声は4・2%にとどまった。

 労働時間規制について必要と考える施策を挙げてもらったところ、(1)労基法で実労働時間把握義務の明文化(2)労働基準監督官の増員(3)管理監督者や裁量労働制に関わる規定の明確化――などが求められた。

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