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北部での一時保護所確保と労働環境(設備)の充実、人員増で、真の児童相談所の役割発揮を!

このままでは後退しか無い!


 2018年9月4日、福知山児童相談所の仮移転にかかる方向性が職場で明らかにされました。一時保護所が仮移転中の1年余りの期間、京都府北部に存在しなくなることの重大性や、勤務条件の悪化、待機業務がサービス残業のままとなっていることなど、職場では不安が現実のものとなったとして、再検討を求める声が強く上がっています。

仮移転先:交通の便悪く、利用者、職員に大きな負担!
 当局が示した仮移転の場所は、長田野工業団地の中心部に位置しており、最寄りのJR駅(石原)からのバスはなく、徒歩25分以上かかり、福知山駅からのバス(JRバス、中六人部バス)も日に数本あるがバス停が遠い。夕方には終バスとなり、来所者や職員の通勤に大きな負担をかけることとなってしまいます。
 職員からは「利用者は自家用車を所有していない方も多く、送迎等考える必要がある」「JR通勤の方もいる状況で、定時に帰れなければ、遠い駅まで徒歩を強いられる」との声が出ています。

一時保護所の北部地域での不存在(仮移転中)は、充実求める社会の要請に背を向けるもの!
 仮移転先は準工業地帯の中にあって、一時保護所が設置出来ないこととなっています。期間中は他の児童相談所の一時保護所等へ保護児童を移送するとしています。しかし、いずれの施設も現状でほぼ満杯状況であり、受入出来ないために保護が出来ないということが想定されます。これでは、国が7月20日に示した「緊急総合対策」にある「一時保護等を躊躇無く実施」との措置に逆行することとなります。
 また、移送のために職員が付き添うことで少なくとも往復4時間を越える業務が純増となり、面接等でも同様に増えるため、大幅な業務時間増は避けられません。嘱託職員からも「仮移転中の扱いが不明なもと、雇用はどうなるのか?」「雇用保険が無い状態で生活をどうするのか」など、不安の声が噴出しています。

子どもと家族に向き合って、真摯に相談できる児童相談所としての役割発揮したい
 児童相談所は、子育ての悩み相談や子育て支援など、家族全体をサポートするのが役割です。「虐待相談や一時保護が世間的に注目されやすく、重要な業務ではあるが、もっと家族まるごと支援して、より良い子育て環境を築いていくことも求められてますし、やりがいでもあります」とみなさんは語られます。そのためには労働環境も(設備も)人ももっともっと充実させて行く必要があります。
 現状では1人当たりの執務スペースが狭すぎて、増員があったとしても配席が困難な状況です。一方で、増員はあっても業務量増に全く追いついていないという現実のもと、職員はワークライフバランスも満足に実現できないまま、夜遅くまで業務にあたっています。現状、結婚・出産・子育て等のライフイベントに追われる職員が多い中、今後、働き続けることがますます困難となっていくことが想定されます。
 人の命を預かる職場だからこそ、人も労働環境も(設備も)も充実させてほしい。児童相談所の機能強化は施設整備と抜本的な人員増が府当局に求められます。



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