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府民の暮らしを支える執行体制の確保を!

2019年度京都府予算の概要


 2019年度の当初予算が発表されました。2018年度の2月補正予算と併せた14ヶ月予算として編成されており、当初予算ベースでは昨年度の6月補正予算を加味して102.2%増となっています。「子育て環境日本一への挑戦」「京都力を活かした文化・スポーツ・観光振興」「京の産業の新展開」」「暮らしの安心・安全の向上」「未来を拓くまちづくり」の5つが柱となっています。

子どもの医療費自己負担引き下げは改善の第一歩
 子育て家庭の経済的負担の軽減として、子どもの医療費で、中学校卒業までの通院自己負担上限額が従来の3000円から1500円に引き下げられました。3000円の自己負担は全国でも京都府を含む3府県が最も高く、府民の粘り強い要求が府政を動かしたものです。しかし、申告・還付であり、窓口負担が発生することや、1500円は近畿全府県でも最高であり、さらなる拡充が求められています。

北部の土木事務所の機能強化に言及
 目的別歳出内訳では土木費が前年度比113%で783億円、昨年京都府を連続して襲った台風や地震などの災害復旧費が前年度比224%で69億円計上されているのが特徴です。新規予算として防災・減災、安心・安全基盤整備に794億円計上されています。これらの事業拡大に見合う現場での執行体制の確保が喫緊に求められています。
 また、地域での防災基盤の強化が必要として、舞鶴と丹後の土木事務所駐在所の機能拡充が必要との認識を示しています。

個人府民税の減収はアベノミクス破綻を反映
 歳入の基本となる府税収入は前年度比100.7%の2780億円を計上しています。このうち、法人府民税は前年度比116.8%の22億円増であるのに対し、府税収入の大部分を占める個人府民税は前年度比95.8%の33億円減となっています。法人府民税は増加する一方で個人府民税は落ち込むという構図は昨年度も同様であり、国民の中では景気回復の実感がないというアベノミクスの実態が京都府予算でも明らかとなっています。
 事業削減では、新陳代謝促進プログラムなどで、職員健康管理費が約1000万円減額されているのをはじめ、避難者支援事業が大幅に減額され、原爆被爆者健康管理費、難病対策総合推進事業などが実績減を理由に減額されており、その影響は少なくありません。
 また、京都スタジアムと賑わいづくりに100億円近い予算が計上されるとともに、舞鶴国際埠頭2期整備、新名神やアウトレットモールの開設を視野においた南部開発の検討予算など、大型開発などへの予算の使い方も府民的な議論が必要です。


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