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府政ニュース

いのちの平等、暮らしとふるさとの再生を願う
府政転換で新しい門をひらこう

文化・芸術関係者がよびかけ

 いのちの重さは、幼い子も 歳を重ねた人も お金のある人も ない人も、どこに住んでいても 変わりありません。子どもたちを産み 育てることも また同じです。けっして自己責任にしてはなりません。

 額に汗する人たちが 使い捨てにされる。どれほど多くの人たちが、そうして身も心も むしばまれて きたことでしょう。―世界有数、京都でも毎年6〇〇人以上という「自殺大国」日本―。

 だからこそ 私たちは 今、「いのちの平等」「人には文化を」と よびかけたいのです。
 憲法に保障された「健康で文化的な最低限度の生活」をおくることさえ「受益」と見なし 負担をもとめる、行政の 貧しくも さもしい昨今を 黙って見過ごすことは できません。

 今年、「地方自治の灯台」蜷川民主府政誕生からちょうど60周年。私たちの心の中に なお 生きているのは、―地域に学校に 生の舞台をとどけた移動劇場、―親と子が、ものをつくり 表現する喜びを プロとともにした「わらんべ劇団」、―民謡、民話の採集から施設づくりまで・・・。だれにでも 文化芸術にふれ つくり 楽しむ 毎日がありました。

 今では、国も自治体も 文化予算を年々削り、あげくは「事業仕分け」でふり落とされ、―国民は文化から遠ざけられるばかりです。
 京都府では、
 文化芸術費をこの10年で6割以上も削減、地域文化支援事業はなくなり、文化芸術施設運営の予算は三分の一に、力を入れているものといえば、「文化ベンチャー・コンペティション」や観光イベント、など、文化の「起業化」やマーケット化、―お金もうけのことばかり・・・。
 私たちは もう 許せません
 全国で また京都で 人々が苦しみ、野も山も 川も海も 空さえも あえいでいる というのに、自治体での小泉「構造改革」を真っ先にすすめ、「物事には明るい面と暗い面がある」とうそぶき それで 事態を放置し、統計数字をならべ、目の前の 行き場を失った人を 見ようともしない ―そういう お定まりの風刺漫画そのままの「相乗り」「官僚」首長が 京都でこれ以上つづくことは。
 いま必要なのは 「構造改革」から「くらしの再生」へ、待ったなしの転換ではないでしょうか。

だから 私たちは 願います
  行政はいのちの防波堤 ―人々のくらしと権利をまもり、だれもが健康で文化的な生活を
 明日をになう子どもたちが 豊かな文化・芸術にふれられる環境を
 日本文化のふるさと・京都再生 ―京都ならではのものづくりと商い、
 伝統のわざを明日に伝え、人々の営みを応援する府政を
 先人からの贈り物、日本人の心のふるさと・京都 ―環境破壊を許さず、まち・村・自然をまもり育てる
 平和でこその芸術文化、いのちを大切にする府政で、住民参加、みんながつくるまちづくりを。

 京都を愛するみなさんの手で 一人ひとりのいのち輝く 文化の京都へ、府政転換をはかり 日本の夜明けにむかって 新しい門をひらくことを、私たちは 心から よびかけます。

二〇一〇年三月     
 よびかけ人 
  京都文化団体連絡協議会運営委員長・京都勤労者演劇協会会長 河副  英治 彫刻家 貴志 カスケ
京都児童青少年演劇協会代表世話人・西陣文化センター代表幹事 くろだ  ひろし
狂言役者 茂山 千之丞
染色家・京都精華大学教授 高谷 光男
映画監督 土橋 亨   俳優・演出家 藤沢   薫
随筆家 松本 章男
合唱指揮者・「09年日本のうたごえ祭典・京都」よびかけ人 山本 忠生


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