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塔の島地区の河床掘削問題等情報公開を
「宇治・防災を考える市民の会」が宇治市に質問状

天ヶ瀬ダム再開発に係る自治体負担を明らかにせよ

 「宇治・防災を考える市民の会」は、天ヶ瀬ダム、宇治川の改修計画について、政権交代した情勢を踏まえ宇治市長に質問状を提出しました。

 国土交通省近畿地方整備局は、去る3月31日に「淀川河川整備計画」を決定し、6月14日になって宇治において説明会を開催しました。

私どもは、9月25日(金)午後7時からJR宇治駅前のゆめりあ宇治で昭和28年9月に宇治川堤防が決壊し宇治市最悪の日と言われた大災害の教訓を今日に生かすために「メモリアルの集い」を開催し、市民の皆様と更なる検討をしてまいりたいと考えています。

 その集いにむけて下記事項の質問が「会」事務局に寄せられていますので、文書にて当日までにご回答いただきますようよろしくお願いいたします。また集い当日もご参加いただきご説明いただければとも思いますので合わせてよろしくお願いいたします。

 またご承知のように今回の総選挙では、「無駄な公共事業の見直し」や「川辺川ダム、八ッ場ダムの建設中止。すべてのダム計画凍結と一からの見直し」等をマニフェストで示された民主党が多くの国民の支持を得る結果となりました。この選挙結果を受けて国土交通省は、8月31日、9月に実施予定だった八ッ場ダムの本体工事の入札を凍結する方針を固め「新大臣の指示に従う」との判断をしたことが報じられております。

 こうした国民、住民の重大な審判を受けての状況も踏まえての貴職のご回答をよろしくお願いいたします。

       記
1、2月7日の意見書において貴職も指摘されているように天ヶ瀬ダム再開発事業には様々な問題が多数残されたままです。塔の島地区の河床掘削問題や景観問題もその一つです。ところが最近、淀川河川事務所のHPによりますと第1回塔の島地区景観構造検討会なるものが設立されています。6月14日の市民説明会でもこの報告もありませんでした。しかも同検討会は非公開となっています。重要な塔の島問題がなぜ非公開なのか、また整備局が先に設置した同地区河川整備検討会も休会になったままであるにも関わらずなぜ新たに設置し、非公開で開催しなければならないのでしょうか。すでに開催された2回の会議の資料も含めて公開していただきたい。

2、6月14日の整備局の説明会では、「天ヶ瀬ダム再開発事業における地元費用負担について白虹橋の付替えにおいて市の負担が発生する。負担割合はこれから市と行なう」との説明がなされました。計画に関する費用負担については、流域委員会第67回委員会(19.11.26)審議資料1-4-1 原案等に関わる質問・回答集1228番の質問で「特定多目的ダム事業の治水分の国と関係府県の費用負担の割合は、国が7/10、府県が3/10です。また河川改修事業における国と関係府県の費用負担は、国が2/3、府県が1/3です。ダム事業、河川改修事業の市町村の負担は、ございません」と答えがなされています。この答えは間違いなのでしょうか。そうであれば、宇治市民のための治水対策で無く主に後期放流のために必要な事業であるにもかかわらず、なぜ宇治市が費用を負担しなければならないのか。その法的根拠と計画の総額と市の負担金額を明らかにしていただきたい。

3、天ヶ瀬ダムから発生する「低周波音」について、整備局は「模型実験をしている」と説明してきましたが、6月14日の説明会で初めて模型なるものの資料提示がされ「低周波音の実験はこれから」と説明されました。なぜ計画決定する前に実験をしなかったのか。またこの模型でどのように実験されるのか。公開して説明会を実施することが必要と考えますが。

4、計画の内容に対する不安や危険性については、市議会本会議、委員会でも議員から多数の意見・疑問が出されています。3月議会においては、東宇治地域では今回決定された流域洪水に対しては「内水排除問題で現況では災害が発生する」と「整備局にポンプ場の機械増設を要請している」と答えておられます。このように判断された根拠と宇治川に流入する各河川の流域流量等の状況と対策について明らかにしていただきたい。
 また4月17日付けの朝日新聞では、流域治水対策の一つとして雨水タンクの設置効果を指摘しています。全国府下の各自治体でも設置補助が制度化されてきており、宇治市でも助成制度を具体化していただくことも重要と考えますが。
5、整備局は、6月14日の宇治での説明会で地元の了解を得たと判断されたのか、最近、宇治蓮華地先から宇治塔川地先や宇治山田地先における塔の島地区護岸工事や河道整備工事等が次々に工事発注されています。亀石問題など景観、環境問題がどうなるのか明確な結論がない中で、またまた無駄な工事になってしまいかねません。文化庁から宇治川一帯の景観が「重要文化的景観」に指定された中で、どんな工事発注がされるのか全容の公開と市の考えについて明らかにしていただきたい。


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