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府職労ニュース

はじめに削減ありき
これからの府政運営に不安ばかり

組織・定数で府職労が申し入れ

 府職労は3月23日、当局に対し組織・定数について基本的な態度を表明するとともにいくつかの要求を申し入れました。3月5日に提示された2007年度組織・定数は、従来と比べて大幅に遅れた提示という府政運営のうえでの問題とともに、その中身は、職場の実態をふまえての要求に応えたものではなく、「5年間で1500人を削減する給与費プログラム」を押しすすめるための「はじめに削減ありき」という重大な問題をもっていることを改めて厳しく指摘しました。

今年の異常事態を繰り返すな

 「3月5日提示」という、とんでもなく遅れての提示が今回の組織・定数の最大の特徴のひとつです。それとも知事はこれが「全国の常識」だとも言うのでしょうか。
 これまで一定の「余裕」をもって提示されてきたことには、当然に理由があります。何よりも職場での議論の保障や執行体制の確保、ていねいな人事異動作業の保障であることはもちろん、臨時職員などの雇用継続の見通しという点でも最低1か月以上前には示されてきたものです。
 府職労は当局に対し、提示がおくれた今年の異常な事態を反省するとともに、今回の教訓を平成20年度に向けた「本庁組織の再編」などのとりくみに生かすことを強く求めました。

「行政経営改革推進課」の設置は問題

 「行政経営改革推進課」が設置されました。「府民との接点である職場の実態をふまえずに、トップダウン方式で『経営改革プラン』『給与費プログラム』を強行しようとする課」といいあらわすことも可能です。
 府の組織は府民のものであり、府民の命と暮らしを守るためのものです。府職労は当局に対し、「経営改革プラン」「給与費プログラム」に示された人員、給与の問題は労働条件に関する事項であり、府職労との交渉・合意を前提にすすめるように改めて求めました。


所属長さえ説明不能の定数配置

 今回の定数配置について、現場の所属長が事務事業のすすめ方さえ説明できない事態が多くの職場で生まれています。「はじめに削減ありき」の立場から行われたため、職場での議論がないことが最大の理由です。
 府職労は当局に対し、各職場での説明責任を果たすとともに、職場実態に照らした必要な執行体制の確保を行うよう求めました。また、特に4月からは総務事務システム、統合財務システム、電子入札の運用が開始され、職場での事務事業のあり方が大きく変わるだけに、各職場での事務事業のすすめ方をきちんと説明し、要求に誠実に対応するように求めました。


京都府先導のワーキングプアづくり

 総務事務の総務事務センターへの集約化、統計課や府税事務所などでのデータ入力作業など、昨年に続いて今年も臨時職員への「置き換え」が目につきます。業務を切り分けして臨時職員などへの「置き換え」を行うことは問題です。
 低賃金・無権利の非正規雇用労働者の急増が貧困と格差社会の新たな広がりを作りだす大きな原因となり、所得格差が少子化を加速させる要因にもなっています。ユニクロやキャノンでさえ、この間の世論の高まりを受けて、非正規から正規への「置き換え」を行いだしたというのに、京都府がなぜいま「逆行」するのでしょうか。
 府職労は当局に対し、府政運営に必要な正規雇用労働者の配置を図るとともに、均等待遇の立場から臨時職員などの勤務条件を抜本的に改善するよう求めました。


偽装請負などにならないように

 旅券事務所などでの受付業務の嘱託対応、病院を中心とする現業業務の民間委託化も問題です。府民と第一線で接する窓口、案内、相談業務の嘱託対応・民間委託化は、「現地現場主義」からも外れたものです。
 府職労の代表は当局に対し、見直しをはかるように、そして社会問題になっている偽装請負になっていないかどうかの検証をはかるように求めました。
 また、試験研究機関を中心にした、「実態としての専門職の退職にともなう定数削減」については、府民サービスの低下を招くものと指摘し、見直しを行い年度途中で対応策をとるように求めました。そして現業職場での退職者不補充についても問題であり、年度途中の措置を図るように求めました。


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