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地域から子どもの声が消える

京丹後市につづき合併・福知山市も

 三和・夜久野・大江各三町を編入合併した福知山市では、いま第四次福知山市行政改革の策定作業中ですが、その中で保育所の統廃合がひそかに準備されています。いま福知山市には市内6園、三和3園、夜久野3園、大江4園ある保育所を、市内6園中の2園を民営化し、旧三町は各1園に統廃合してしまう動きとなっています。(市職労ビラ)
 福知山市職では、京都自治労連の応援も得て、市内全保育所を訪問し、この動きを伝え、「市の将来を担う子どもたちの育成を公務の力で責任をもっておこなおう」と訴え、ビラも配布しました。

 
 京丹後市では「保育を考えるつどい」開催
 
 福知山市より一足先に合併した京丹後市でも、保育所の統廃合と民間移管が提案され、いま市民のパブリック・コメントに付されていますが、京丹後市職労主催で「丹後の保育を考える集い」を一九日に開催し、市民の討論を呼び起こす計画です。
 合併した自治体では必ずといってよいほど、周辺地域の学校や育所の統廃合・民営化が出されてきます。


 背景に「少子化」や安上がりの保育行政が

 直接的な要因として、「少子化」による少人数保育という問題がありますが、合併によるいっそうの合理化ーコスト削減があることは否定できません。
 同時に、「三位一体改革」のなかで、公立保育所の運営経費が国の負担金(目的財源)から一般財源化され、自治体の財政困難の中で、保育所運営財源がその他行政に使われかねないという背景があります。 しかも地方交付税が人口割り配分が重点化されるほど、交付税が減らされることとなる、二重の問題を抱えています。
 さらにこのほど閉会した第一六四国会で成立した「認定こども園」(総合施設)という、いわゆる幼保一元化構想があり、双方の低い水準に合わせることによる安上がりの「就学前保育」の動きがあります。この根本的な攻撃とのたたかいが避けられません。

 
 地域住民との対話と共同がカギ

 「多くの子どもたちの中で保育をしてほしい」「運動会が少人数では出来ない」など統合を希望する意見もあれば、「少人数でも地域と密着した保育が良い」という意見もあるでしょう。 地域からバスが消え、学校がなくなり、郵便局がなくなり、の上保育所までなくなって、地域から子どもの声が聞こえなくなるとどうなるのでしょう。
 地域から学校や保育所がなくなることは、文化がなくなることです。
 多くの保育所は、その創立にそれぞれの地域の実情が大きく反映した歴史をもっています。
 統廃合するにせよ、しないにせよ、今後「本当に良い保育が出来るかどうか」は、こうした地域住民の声をどれだけ反映した結果を残せるかどうかにかかっ
ています。
 「民営化」には、いっそうのコスト減をねらうとともに、「認定こども園」構想との関連を無視することはできません。
 合併しない自治体でも、「認定こども園」は、保育所の統廃合・民営化とともに、幼稚園の統廃合の側面からも起こってくることも予測されます。
 保育における公的責任について公立の保育士や労働者が住民と一緒に考えることが大切です。
(自治体要求連絡会ニュースより)


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