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府職労ニュース



2015年 6月08日

 突然ゴルフボール型の建物出現
京都・京丹後市経ヶ岬の米軍差Xバンド基地

戦争法案とともに基地の拡大強化すすむ

 6月6日、京都で開催された「基地のない平和な沖縄・日本を-6.6京都集会」で、「米軍基地建設を憂う宇川有志の会」事務局長は、米軍経ヶ岬基地の現状を報告、住民の安全が脅かされ、基地の拡大強化が強行されている実態をリアルに報告。 米軍基地では、住民との間で協定していた当初の計画が反故にされ、新しい「レーザーサイト」のようなゴルフボール型のドームの建設、無断侵入者には「アメリカの法律で処罰する」主旨の看板設置、最近では「日本国憲法〈その後『法律』に書き換え〉で処罰する」看板設置、Yナンバーの自家用車の増と事故の多発など米軍が我が物顔で京都を踏みにじっていることが明らかにされました。

 基地建設は新たな段階に入り、「多府県ナンバーのトレーラーがやってきて怪しいコンテナ、物資が運びこまれ」ているが実態は不明とも言います。

 また、京丹後市網野町に建設が計画されている米軍属の住宅建設が住民の合意なく進められ住民の不安が広がっていることも報告されました。

 「憂う会」が最近の事態を次のようにまとめています。

 ①
〈網野町〉島津の居住地の問題  3/2に島津にシェネガ68名の居住地を作るという説明会なるものがあったが、地区住民は全く蚊帳の外である。地元の意向を踏まえることもなく、丁寧適切な説明は全くない。それどころか市長は「住民合意は前提でない」(4/30)などと公言し地元区の意向把握さえやろうとしない。国との約束はいったいどうなったのか。

30人居住地の問題 3/5の安安連〈安心安全連絡協議会〉で約30人が当初の約束を破って個人で勝手居住し勝手通勤をしていることが明らかとなった。中には家族で住んでいる者もいる。約束違反が放置され、トラブルが発生したら誰がどういう責任でどのような対処をするのかも全く分からない。この怠慢はどうしたことか。

Yナンバー問題 地位協定による特権を持ったYナンバーは30台以上。そのうち京都Yは約20台。わナンバーも10台以上。それらが毎日30台以上基地に出入りし、自由に市内を走り回っている。その数は増加の一途である。約束は一体どうなったのか。彼らのやりたい放題となっていて、市は何も言わない。酷い運転の苦情があちこちから出ている。この弛緩した状態では早晩トンデモナイ事故が起こることは必定だ。

事故の被害者救済制度の件では、今のシステムではYナンバーの事故などでは被害者の泣き寝入りは必定だ。市独自の救済制度を早急にトンデモナイ事故の起こる前に創設していただきたい。

基地の警告看板の件 基地に立入禁止の看板やビラが3種類設置されたり貼られたりしている。そこには、米国の国内法で処罰するだとか、日本国憲法で処罰するだとか書かれていた。私たちの会の指摘で改善させたが、米軍は我々住民を隷属民扱いし、愚弄しているとしか思われない。そのことに一言の抗議もできない市長にそれこそ日本人としての矜持はあるのか。

「基地対策室」と「現地連絡所」の対応 両者ともに「住民の安全安心の確保」のための仕事を全くしていない。「分かりません」「上に聞きます」「聞いてません」ほとんどこの3つで終わる。連絡所など尋ねていった住民を部屋にも入れない。こんなことでいいのか。

 
        米軍基地建設を憂う宇川有志の会 5月27日に陳情趣旨説明 
                          
2月12日ら陳情書提出

 昨年2月末に突然当市に起こったXバンドレーダー経ヶ岬米軍基地問題は、文字通り多くの問題点を引きずりながら昨年5月27日よりその建設工事が強行され、10月21日には秘密裏にレーダー本体が搬入され、12月26日の夜より本格運用が一方的に宣言されました。今年1月末には基地の一期工事が終了したとされています。

 市長と知事は基地建設に対する「協力表明」の前提条件として、あらゆる面での「住民の安全・安心の確保」ということを挙げ、防衛省はそれに対し「政府一体となって、真摯かつ万全に対応する」と約束していることは皆さんご存知の通りです。また、一昨年7月11日付で市議会3会派他17名が共同で市長に提出された要望書にも、「市民の安全・安心の確保を前提に」ということが受け入れの前提となっております。

 ところが現実にはその「住民の安全安心の確保」が実質的に具体化されることなく基地建設のみが進められてきました。その憂うべき事態に対して、私たちの会は昨年⒏月20日付で6項目の要望を明らかにした「陳情書」を提出し、9月24日には基地対策特別委員会で、新たな問題も含めてその趣旨説明をやらせていただきました。

 その内容は9月議会、12月議会ともに特別委員会の「継続審議」となっております。しかしながら、その後基地建設が進み、レーダーが搬入され、実際の運用がなされる中で騒音問題、事故問題など多くの深刻な現実の問題が明らかになってきました。それに対する当局の対応はきわめて不誠実かつ不十分なものです。

 以上のような状況を踏まえ、以下の諸点について先の陳情に追加して貴議会へその実現を強く求めるものであります。「住民の安全・安心の確保」という大前提に立ち返り、貴議会が鋭意その責任を果たされるよう強く要望するものです。

 1、現在周辺地域住民に深刻な健康被害をもたらしている基地の発電機による騒音被害に関して、議員各位がその見通しの甘さを猛省し、議会として早急な抜本的対策を米軍及び国に求めること。抜本的な対策がなされるまでは「当面、発電機を停止すること」を議会の決議として米軍及び国に示すこと。

2、基地建設の一期工事に当たっては安全安心のための当初の約束がほとんど守られなかったという現実を踏まえ、今後二期工事および航空自衛隊の拡張工事に対して事前にしっかりとした安全協定を市が米軍、防衛局と結ぶこと。

3、基地問題発生以来(特に基地建設工事着工以降)、宇川地域住民が被ってきた様々な被害や実際の不安について市が責任を持ってその実態調査を行いその内容を公開すること。

4、これまで防衛局が行ってきた3つの調査について、その方法と調査場所、公開方法を地域住民の立場に立った疑義を招かないものに改めるよう申し入れること。

5、3に関わっては、調査のための各機器を宇川地区で独自に計測できるよう市が複数購入していただきたい。

6、米軍人軍属の関わる事件事故に関して、その情報を詳細に速やかに米軍、防衛局、京丹後警察より提供させ、敏速に市民全体に周知させるシステムを構築すること。

7、米軍の基地本部と市が直接に対話、交渉できる場を早急に作り、住民の声を米軍に直接伝えると共に、基地関係の軍人軍属の実態を市が的確に把握できるようにすること。

8、米軍は交通問題について安全講習を行って事故防止に努めたいというものの、事故は続発し、市民に直接の被害も出ています。市民を守る立場から米軍に対し安全管理の徹底を強く申し入れ、その回答を市民に公開すること。

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