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府職労ニュース



2015年 6月16日

 全ての労働者の賃金改善を
公務員の「給与制度の総合的見直し」中止せよ

政府・京都府などに要請

 2015年春闘は、国民春闘共闘第5回集計(4月24日)では、加重平均6172円、2・07%(前年比▲53円、+0・02%)、連合第4回集計(4月14日)は、平均賃金方式で6670円、2・24%(前年比+289円、+0・07%)、日本経団連の大手62社集計(4月16日)は、総平均8502円、2・59%(前年比+859円、+0・25%)とプラス回答となっている一方で、京都春闘共闘(4月27日現在)では、単純平均で4192円、1・50%(前年比▲61円、▲0・11%)とマイナスとなっており、すべての労働者の賃上げ実現にむけ、15春闘最終盤での追い上げが重要になっています。しかし、労働者の賃金に大きな影響を及ぼす公務員賃金の引き下げの動きが強まっています。

 全ての労働者の賃金を引き上げるため、公務員賃金の引き下げに反対し、最低賃金を大幅に引き上げる取り組みが求められています。

▼賃上げや地域間格差是正に水差す「総合的見直し」

 昨年、人事院が勧告し、国と多くの団体で導入が強行された公務員賃金の「給与制度の総合的見直し」について、京都府含む5府県17政令市で民間労働者の反対や地域経済への影響などから見送り、または先送りがされました。

 ところが、政府・総務省は「地方公務員給与の均衡の原則においては、国家公務員給与が考慮事項の一つ」として、国家公務員にならって「総合的見直し」を導入することを求め、実施しなかった団体の担当者や地方人事委員会に対し、「地方公務員給与は国家公務員の賃金制度・水準に準拠すべし」として、地方財政締め付けを示唆しながら執拗な実施を迫っています。

▼「見直し」で地域間で格差拡大
 
 全労連・公務部会は5月27日、「給与制度の総合的見直し」中止、公務員賃金改善、公務員総人件費削減やめ、公務公共サービスの拡充を要求して総務省前行動を実施しました。

 総務省に対して、「給与制度の総合的見直し」について「日本の賃金水準に対し、公務労働者の賃金水準は大きな基準性をもち、多くの民間で公務員基準が多い」「たいそうな名前がついているが、単なる大幅賃下げにほかならない。『見直し』により自治体間の格差が広がり、地方に混乱を招いている。総務省は自身の役割を思い出すべきだ」「地域経済を一層冷え込ませるもとで、自治体への強要をやめよ」など訴えました。

 京都の代表は、「京都府・市の賃下げ勧告を見送らせた。府下7割近くの自治体が『総合見直し』を実施していないが、総務省が人事担当者を東京に呼びつけ、『見直し』を強要している。引き下げは民間労働者、地域経済にも悪影響を及ぼす。政府の介入を許さず公務・民間ともにたたかおう」と力強く述べました。

 自治労連独自で「総務省への要請も行い、「給与制度の総合的見直し」中止を求める要請書を手渡しました。

▼府職労は2015年夏期要求書を申し入れ

 京都府職労では、6月5日に「2015年夏期要求」の申し入れをしました。①安倍政権がすすめる戦争準備を許さず憲法を守ること、②安倍政権のもとで、府民と職員の暮らしと職場を守ること、③「給与制度の総合的見直し」に反対を貫くこと、④30人以上もの欠員が生じている職場実態と、本庁における超勤実態調査結果を示しながら、職員定数増とともに、欠員補充はじめ執行体制確保を早急に行うこと―などの改善を求めました。

 やりとりの中で職員長は、「総合的見直し」は地域経済への影響や地方分権に逆行する点からも慎重に検討されるよう、人事委員会へ要請したこと、早急な欠員解消にむけて年度途中採用などを実施していくこと、超勤縮減に向け身のあるとりくみを行っていくこと、国が実施しようとしている夏期のフレックスタイムについては、慎重な検討・議論が必要であること―が示されました。

 府職労からは、課・係の単位が小さくなり3人係など権利行使や業務運営に支障を来していることから見直しが急務であること、業務細分化で担当と前任者しか業務内容が分からない状況のもと、組織的対応が出来る組織へとあらためるよう重ねて主張し、職員長も検討を約束しました。

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