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府職労ニュース



2014年 3月.17日

賃上げで花咲かそう14国民春闘
全労働者の賃上げこそデフレ不況脱却

公務員賃金削減とんでもない

 2014年春闘は、全労連が「月1万6000円以上の賃上げ」をかかげるだけでなく、連合が5年ぶりに「1%以上のベースアップ(=ベア)」を要求するなど、新しい局面のもとでたたかわれています。電機大手10社が1998年以降で最高額となる月額2000円の引き上げで統一回答を行う方向で最終調整に入り、コンビニ大手のローソンやセブンアンドアイも2000円~3000円の引き上げを決めるなど、例年に無く賃上げを正面から掲げた春闘となっています。

▲賃上げの絶好のチャンス

 2014年の『経労委報告』でも基本的には「総額人件費管理の徹底」など、賃上げ抑制策はかたくなに堅持している一方で、「経営が好調な企業は、拡大した収益を設備投資だけでなく、雇用拡大・賃金引上げに振り向けていくことを検討することになる」とし、今春闘での基本給の引き上げを含めた賃上げを容認する姿勢を明らかにしています。

 この背景には、長年の賃下げと社会保障改悪による生活苦、4月に迫った消費税引き上げへの労働者の不満と怒り、個人消費の回復こそ「デフレ不況」打開のカギという国民世論の広がり、「内部留保のごく一部の活用で大幅賃上げは可能」をかかげた全労連を中心にしたねばり強いたたかいがあります。

 賃上げこそ、「経済の好循環」実現のカギであり、大企業が抱える272兆円の内部留保を活用して大幅賃上げや、中小企業を中心とした下請け単価の改善、最低賃金の抜本的引き上げ、雇用のルールの強化の実行は今春闘での大きな課題です。

▲デフレ脱却に逆行「給与制度見直し」

 公務員賃金の給与カットは、3月31日で終了する予定ですが、入れ替わるように「給与制度の総合的見直し」が検討されています。基本給を一律に削減し、地域手当による給与原資の配分変更を企図しています。

 加えて、政府は公務員の給与を削減しなかった地方自治体に対して、「がんばる地域交付金」について、4割補助を3割に減らすという「見せしめ」的ペナルティを課すという念の入れようです。

 これでは、一部の組織された労働者の賃上げを勝ち取ったとしても、公務員や中小・未組織労働者全体の低賃金化がすすめられ、デフレから脱却は到底望めません。

▲労働法制改悪にストップを

 今春闘ではまた、「世界で一番企業が活躍しやすい国」をめざす安倍内閣による、労働法制の大改悪とのたたかいも焦点となります。

 「多様な働き方の推進」と称して、低賃金・不安定雇用労働者の拡大をすすめる財界の要求に応えるため、派遣労働の全面解禁と固定化、低賃金で解雇しやすい「限定正社員制度」の整備、残業代ゼロをねらう労働時間規制の緩和を図ろうとしています。労働運動総合研究所の試算では、安倍「雇用改革」によって賃金は41兆9000億円も減少します。

 「すべての労働者の賃金の引き上げ」「誰でも時給1000円」をかかげ、非正規の賃金の底上げと均等待遇、中小・未組織労働者への賃上げの波及とともに、労働法制改悪による雇用破壊を許さないたたかいを地域から共同を広げ、職場から拡げていきましょう。