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府職労ニュース



2014年11月 4日

国の「賃下げ強行」を「合憲」
東京地裁不当判決

国家公務員の「違憲訴訟」―原告団が゜抗議声明

  「公務員賃下げ違憲訴訟」の判決言い渡しが10月30日15時から東京地裁で行われました。103号法廷が原告席、傍聴席とも満席に埋め尽くされる中、古久保正人裁判長は「1 原告らの請求をいずれも棄却する。2 訴訟費用は原告らの負担とする」と主文を読み上げ、「労働基本権を制約し、その代償措置である人事院勧告にもとづかず、一方的に賃下げを強行したことは憲法28条に反する」などの原告・国公労連の主張を一顧だにせず、被告・国の暴挙を「合憲」と判示しました。

 原告団と弁護団は共同で次の声明を発表しました。

「公務員賃下げ違憲訴訟」の不当判決を弾劾する声明

 本日、東京地裁民事19部(古久保正人裁判長)は、国家公務員の労働基本権制約の代償措置たる人事院勧告をも無視した給与減額について、憲法28条には違反しないとして合憲と判示し、国公労連との誠実交渉義務違反も認定せず、原告らの請求を全て棄却する不当判決を言い渡した。我々は、この最悪の不当判決を満腔の怒りを込めて弾劾する。

 「給与改定・臨時特例法」に基づき、2012年4月分の給与から、歴史上初めて人事院勧告によらない国家公務員給与の平均7.8%(一時金は一律9.77%)もの減額が実施された。2年間の給与減額は一人平均100万円程度にも上る。

 これに対し、2012年5月25日から、日本国家公務員労働組合連合会(国公労連)と組合員370名が、差額賃金の支払いと損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

 国家公務員は、労働基本権を制約され、争議権と労働協約締結権が剥奪されている。そのことが、全ての勤労者に労働基本権を保障した憲法28条に違反しないためには、代償措置がなければならない、と最高裁は全農林警職法事件で判示している。その代償措置が、給与などの労働条件については人事院勧告制度であった。

 そうである以上、この人事院勧告に基づかずに、労働基本権を制約された国家公務員の給与を減額することは、労働基本権剥奪の合憲性の前提が崩れるから違憲である。

 判決は、この最高裁が示した枠さえ無視し、「人事院勧告には拘束力がない。他方で、勤務条件法定主義、財政民主主義に基づき立法裁量がある」との国の主張を受け入れ、「我が国の厳しい財政事情」と「東日本大震災に対処する必要性」があるとの立法理由を鵜呑みにして、合憲判断をなした点で重大な誤りを犯したものである。

 さらに、ILOが本件に強い関心を示しているにもかかわらず、判決は本件給与減額が、ILO87号条約(結社の自由及び団結権保護条約)、98号条約(団結権及び団体交渉権条約)に違反しないとした。

 そのうえ、判決は人事院勧告を経ない給与減額について、国家公務員の労働組合との交渉の義務を極めて限定した。そればかりか、政府と国公労連との実質的な協議がなされていないことを認めながら、形式的な資料の提示と交渉の回数を取り上げて、原告らの主張をことごとく退けた。

 判決は、憲法・法律の解釈と事実認定のいずれについても誤ったものである。

 国公労連と原告らは、この間支援いただいた多くの労働者・国民の皆さんに心より感謝の意を表する。そして、あくまで給与減額措置の違憲無効認定と差額賃金、損害賠償の支払いを求めて控訴し、控訴審において必ず逆転勝訴判決を勝ち取る決意である。
 同時に、全ての労働者の権利擁護、賃上げと安定した雇用の確保など、憲法にもとづく基本的人権の保障をめざし、いっそう奮闘する決意を表明するものである。

                                           2014年10月30日
                                                     国公労連「公務員賃下げ違憲訴訟」闘争本部・同弁護団  

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