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府職労ニュース



2014年 3月.18日

住民の安全おびやかす米軍基地建設
府民の安全守るのは知事の責任

米軍基地の設置を問うシンポジウム

 「京都への米軍基地の設置を問うシンポジウム」が、3月4日夜に京都キャンパスプラザで開催されました。

▲米兵によるレイプ告発、法廷で勝利

 最初に、神奈川米軍基地で米兵による暴行被害を受け、その後、法廷闘争で勝訴を勝ち取ったキャサリン・J・フイッシャーさんが報告されました。

 フイッシャーさんは、日米地位協定により刑事裁判ができないばかりか、被害者が加害者扱いされ、米兵による直接的な被害だけでなく、日本の警察の聴取などにより二次的に被害を受けたことや、信じていた日本の政府が自分を守ってもらえないなかでたたかい続けた経験を勇気を持って発言され、「京都に基地ができないよう共に頑張りたい」と訴えられました。

▲強引な賃貸契約に反発

 続いて、宇川有志の会の永井さんがレーダー基地問題で報告されました。

 昨年末、防衛省は地権者に対して賃貸借契約を強引に結ばせたにもかかわらず、いまだに米兵がどこに住むのかなど、地元の質問状や要望書にも一切答えないという無責任な対応を告発。また、府民の安心・安全を守るはずの現知事が、昨年開催されたイベントで宇川の地権者が話を聞いてもらおうとしたところ、「米兵は紳士ばかりで心配ない。英会話でも習ったらどうか」と発言したとの報告に、会場が大きくどよめきました。

▲不安な電磁波の健康・環境への被害

 その後のパネルディスカッションでは、パネリストの電磁波・環境関西の会の寺岡さんから、日本では認知度が低い「電磁波過敏症」(携帯電話などの電波影響が強く、電車に乗れないなど)の事例紹介とともに、丹後では環境影響調査が実施されておらず、レーダーの電磁波による人の健康や、環境への被害が危惧される問題を報告されました。

 続いて報告された立命館大学の藤岡教授からは、「レーダー基地はミサイル防衛のため必要だ」と言われると「仕方がない」という雰囲気になりがちであるが、実際は「安心して先手が打てる、言わば先制攻撃を促進するものに他ならない」という危険な本質を明らかにする発言がありました。

 ジャーナリストの竹下さんからは、Xバンドレーダー設置の根拠とされている北朝鮮によるミサイル攻撃の脅威について、「北極上空を経てアメリカ本土を攻撃することを目的とするもので、日本の防衛とは全く関係がなく、現知事の発言は誤りである」ことと、「日本が取るべき道は、平和のための外交をリードしていくことである」と報告されました。

▲〝米軍基地ノーをともに〟と尾崎さん

 最後にまとめとして発言された知事選予定候補の尾崎望さん(「世直し府民ネット」)は、「地方自治の本質は住民の福祉向上であり、『府民の安全は絶対に守る』というのが知事の責務。現知事は防衛は国が考える問題として政府に何も言わないが、それで府民の安全は守ることができるのか。力をあわせて米軍基地ノーを実現しよう」と参加者へ力強く訴え、参加者は大きな拍手で応えました。