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府職労ニュース



2013年 2月.19日

大型公共事業で地域は潤うのか?
地域・地元業者が潤う公共事業を

 13春の総行動実行委が山田知事に要請書 

 ▼地域経済の再生へ実効ある施策を

 13春の府市民総行動実行委員会(吉岡徹京都総議長代表)は2月4日、京都府の山田知事に対し安倍政権の緊急経済対策に関わる緊急要請を行いました。安倍政権が13兆円規模の大型補正で大型公共事業を推進しようとしていることに対し、事業が地元の中小企業や地場産業、そこに働く労働者の支援となる実効性ある施策となるよう求めました。

 国は昨年末から全国の自治体に、「構造耐震化、津波対策、老朽化対策や事業の前倒し実施を上げること」を求めていました。各自治体は年末から、国への要望書に追われ年末ぎりぎりまで作業を進めてきました。

 京都府でも、年度内の事業を早く終わらせ、来年度以降に予定している事業の前倒しをすすめ、事業の計画、積算、設計を急ぐよう、指示しているようです。「大型補正にかかわる事業推進チーム」を設置した部もあります。

▼地域にメリハリある予算の活用を

 「13春の府市民総行動実行委員会」は、「かつて大型公共事業で地域経済が潤ったとはいえない。大手ゼネコン、資材メーカーが潤っただけだ」「地元の中小企業や業者、労働者の支援になるような事業こそ、緊急に求められている」「大型企業への発注ではなく、適正価格で地元の業者が受注できるよう、あらゆる対応を行うこと」など、京都府に強く求めました。

 要請行動に参加した業者の代表は、「小さな業者がグループをつくり、小水力発電の開発を行っている。仕事がない中、工夫しながら努力しているので、京都府の積極的な支援をお願いしたい」と要望。

 また、建設関係では「防災対策や耐震化、住宅改修リフォームなど、メリハリのある予算の活用をお願いしたい」「京都府の発注事業の落札率が低い。最低保証価格が低すぎるのではないか。これでは、受注して持ち出しが増えるので、入札を敬遠する業者もいる。これでは、地元が潤わない」など実情を訴えました。

 安倍政権の「緊急経済対策」への批判の声も聞かれます。「5兆円という公共事業費を組み、全国の自治体に予算をばらまいても、地域では企業の体力が疲弊し、事業を推進する受け皿がない」との声です。事実、長期にわたる公共事業の減少で地元企業が倒産したり、技術者を解雇したり、大型重機を売却したり、業者の深刻な実態が進行してきました。

 京都府内でも、北部の業者が次々倒産し、除雪作業にも影響が出るような深刻な事態になっています。

▼3月7日に対府総行動

 「緊急経済対策」で中小企業や地元業者が潤い、労働者の賃金が改善されない限り、地域経済の再生は望めないでしょう。大手ゼネコンや大企業だけが設けるような事業では、いっそう深刻なデフレ経済になるのではないか」との、不安の声もあります。

 府庁の職場では、「職員が大幅に減らされ、災害対策や日常業務に追われているのに、『早く事業計画を作れ』と言われても、体制がない。補正と当初と1・5倍やるにふさわしい執行体制を」との声も多くあります。

 「13春の府市民総行動実行委員会」は、3月7日に京都府や京都市に対し、緊急要請の実行を求めて総行動を予定しています。