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府職労ニュース



2013年 9月.30日

被災者の命と健康守れ
台風18号被害で京都府に申し入れ

減免措置の実施と改善求める

 台風18号は、京都府内に大きな被害をもたらしました。床上床下浸水が5000件を超え、農家への被害も深刻です。

 「013年府市民総行動実行委員会」参加の京都総評は、いち早く復興支援のボランティア活動を精力的に進めていますが、「実行委員会」は9月26日、被災者からの要求などもとに京都府の山田知事に「台風18号による被災者支援、復旧・復興についての申し入れ」を行いました。

                     
▲台風18号による被災者支援、復旧・復興についての申し入れ

 台風18号による災害復旧・復興において、府職員、関係者のみなさんの昼夜を分かたぬ奮闘に敬意を表します。

 しかし、災害の甚大さと度重なる浸水被害に、私どもに「生活再建のメドが立たない」「事業を続けられず廃業しかない」「せっかく就農したのに、農業を続けることは無理だ」など、深刻な府民からの声が寄せられており、現時点での被災者への支援等について以下のとおり申し入れます。

                                          記

1、被災者の命と健康を守るためのきめ細かな支援措置を積極的に講じること。また、被災者の総合的な相談窓口を設置するとともに、緊急の生活支援金等を給付すること。被災者が利用できる制度をワンパッケージでわかりやすく周知すること。
1)被災者に対し、不動産取得税、自動車税、自動車取得税、個人事業税、府民税に減免のお知らせを徹底するとともに、減免制度の必要な改善を図ること。
2)被災地の早期復興と被災者の生活再建支援のため、被災者生活支援金については全額国補助とするとともに、支援対象を全半壊に限定せず大幅に拡大すること。生活支援金は、基礎支援金を200万円(現行100万円)に引き上げ、加算支援金を300万円以上とし、合計500万円以上を住宅再建や改修に使えるようにすること。

2 災害廃棄物・泥の撤収を急ぎ、屋内からの廃棄物や泥だしなどを含めて、市町村を支援し、被災者の生活環境の回復を急ぐこと。
1) 台風23号の被害と合わせて10年に2度も被災した府民や、府下市町村でもこの数年に何度も大雨で床上・床下浸水の被害を受けた府民に対し、国、京都府、市町村をあげて、最優先で迅速な対策を行なうこと。
2) 罹災証明をすみやかに発行するよう市町村と連携すること。罹災証明書がなくとも柔軟に対応できるよう運用を改善すること。
3) 災害廃棄物の処理における予算を確保するとともに、全庁をあげてすみやかに実施すること。
3 人命・人家にかかわる河川・砂防等の緊急対策をただちに講じるとともに、危険箇所の緊急点検・対策をおこない二次災害の防止に全力をあげること。

4 主要道路、生活道路の復旧に全力をあげること。

5 災害救助法の対象拡大及び被災者生活再建支援法の迅速な適用と制度の改善(支援対象の拡大、支援金の引き上げ等)を国に強く求めること。また、被災した住宅及び生活再建のために府独自の支援措置を講じること。激甚災害法の指定を急ぐとともに、被害に応じた国庫補助金の嵩上げ対象及び貸付優遇の対象を充実させ、適用を図ること。

6 農林、商工業者の緊急相談窓口を設置するとともに、職員による訪問調査活動をおこない被害状況を把握すること。公的融資の返済猶予、返済期間の延長、緊急融資など特別措置を講じるとともに、府の各種融資の返済猶予、返済期間の延長をおこなうこと。
1) 生活再建・営業再開のために、国の支援が及ばない中小業者住居・店舗の床上・床下浸水にも支援を実施すること。営業車両の水没など営業にどうしても必要な車両・什器についても損害保険がカバーしない部分について、営業再開ができる支援をとること。
2) 被災中小業者の営業再開のために京都府の制度融資を活用できるよう図っていただくとともに、被災者・金融機関・信用保証協会に周知徹底すること。保証料補給など負担軽減措置をつくること。

7 府営住宅等を被災者の緊急入所に開放すること。

8 市町村と協力し、浸水家屋や店舗の消毒の要望にこたえる体制を強めること。

9 国・関係機関と連携して、河川の築堤、護岸工事を急ぎ、再発を防ぐこと。由良川水系に係る京都府の由良川下流圏河川整備計画を前倒して行うこと。近畿地方整備局に対して、今回溢水した着工前区間や暫定施行区間の由良川河川整備事業を速やかに行うよう要請すること。

10 地域産業や農業、観光に関わる復旧について、地域によっては、市町村はもとより、ボランティアの募集を災害ボランティアセンターと連携して促進すること。

11 災害対応の拠点となる総合振興局と土木事務所の組織・人員体制について検証を行い、充実を図ること。