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府職労ニュース



2013年 8月. 6日

最賃を時給1000円以上に
京都総評が最賃総行動

 2000時間働いても今の最賃では年収150万円

 今年の最低賃金の引き上げは7月2日に中央最低賃金審議会に、7月9日に京都地方最低賃金審議会に、それぞれ諮問されました。これを受けて7月26日、近畿各地では安倍自公政権の暴走にストップをかけ、賃上げと時給1000円以上の引き上げで人間らしく働ける社会をつくろうと、労働組合がいっせいに取り組みを展開しました。

▼京都労働局に個人請願提出

 京都総評(吉岡徹議長)は26日昼、最低賃金の大幅な引き上げを求めて、昼デモと請願行動を行いました。出発前の集会では、梶川憲事務局長が主催者あいさつ。アベノミクスの3本の矢に労働者の賃上げは入っておらず、賃上げの課題を押し上げてきたのは労働者のたたかいだと強調し、「最低賃金を抜本的に引き上げさせることと、そのために必要な環境を政治の力でつくらせる運動をつくろう」と呼びかけました。また、京都総評青年部の青年が、今年で10回目となる「最低賃金生活体験」などの取り組みを報告しました。

 昼デモでは「最低賃金を時間額1000円以上に引き上げよう」「政府は中小企業支援策を強めよ」などと唱和しながら、オフィス街を行進して市民にアピール。その後、▽府の最低賃金(現行759円)を早期に時間額1000円以上に引き上げ▽引き上げた場合の中小企業への支援策の改善▽審議の全面公開などを求める請願署名を京都労働局に提出しました。府職労からも4人が参加しました。

 京都総評は22日、京都労働局に対し、最低賃金改定審議への意見書を提出。8月8日には、京都地方最低賃金審議会の意見聴取で意見表明します。

▼生活必需品は次々値上げ

 非正規雇用がはじめて2000万人を超え2042万人となりました(総務省・2012年の就業構造基本調査)。非正規雇用率が38・2%を占め、年収200万円以下の労働者が1069万人となるなど貧困と格差が拡大しています。デフレ経済の主要な原因は、この15年以上にわたる労働者の所得の大幅な減少、とりわけ非正規雇用の急増による社会全体の賃金総額の減少が需要を低下させたことにあります。

 さらにアベノミクスにより、生活必需品や石油が高騰。生活に必要な食料や光熱費などの価格が上がりつつあり、とりわけ低所得者への負担は軽視できません。

 こうした状況の中で、日本経済を良くしていくためには賃金の引き上げが必要であるということが社会的に認識されはじめています。7月2日の中央最低賃金審議会における諮問で、田村厚生労働大臣も「全ての所得層で所得の向上感が得られるよう審議をお願いしたい」旨の発言を行いました。実際に政府が行っていることはこの趣旨に合致していませんが、中小企業支援策を抜本的に強化しながら最低賃金を大幅に引き上げるべきです。

▼低すぎる日本の最低賃金

 日本の最低賃金は地域により時間額652円~850円。フルタイムで働いても手取り8~10万円程度です。先進諸国では全国一律1000円~1300円、月額20万円が一般的。全労連の試算では健康で文化的な最低限の暮らしをするには、日本全国どこでも「月額23万円、時間額1500円」は必要です。2010年に政府と労働者・経営者の代表が「早期に800円、20年までに平均1000円に」と合意しましたが、政府は今こそ確実に実現する施策を行うべきです。