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府職労ニュース



2013年 3月.15日

「賃上げでデフレ脱却」が国民の願い
13国民春闘が本番

 要求づくり運動を全職場で 

 2013春闘のヤマ場を控え、全労連と国民春闘共闘は3月5日、東京・霞が関でデモや宣伝行動を終日行い、全国から約3000人が参加。日比谷公会堂で行われた総決起集会では、「全ての人の賃上げを実現しよう」とアピールしました。13春闘は、民間大手の集中回答日を控えいよいよ本格的なたたかいに突入していきます。

 今年の春闘の大きな特徴は、賃上げに追い風が吹いていることです。エコノミストや一部にマスコミも日本の経済を打開していくには「労働者の賃上げが必要」との論評を相次ぎ発表しています。麻生副総理が「経営者のマインドとして内部留保を給料に回す配慮があってもいいのではないか」と述べたのに続き、安倍首相は日本経団連など経済3団体トップに「業績が改善した企業から賃金を引き上げるよう」要請しました。

 国民的にも、賃金が下がり続けることで購買力が低下、中小小売業に深刻な打撃を与えています。ある小売業者は「労働者の賃金を上げてもらわないと物が売れない。このままだと店を閉めるしかない」と賃上げに声援を送ります。

 民間では、小売大手のイトーヨーカドーやそごう、西武を傘下に収める「セブン&アイ・ホールディングス」が3月4日、2013春闘の初回の交渉で、一時金を中心にベースアップ要求に対し、「満額回答」を示しました。

 労働者にとって賃上げは、いっそう切実になっています。ガソリンの引き上げによる関連商品の値上げ、4月からの電気料金の値上げ、京都では保育料や水道料金の引き上げが待っています。この10年間で70万円という大幅な賃下げが強行された中、生活は苦しくなっているのに、物価引き上げでいっそう生活が圧迫されようとしているのです。そのうえ、来年4月に消費税の引き上げが待っています。

 賃上げの追い風に逆らう動きもあります。政府は1月24日、国家公務員のの平均7.8%の賃下げに準じて、地方公務員の賃下げを要請する閣議決定、賃金削減相当分を地方交付税で削減することを含む今年度の予算案を国会に提出しました。

 地方公務員賃下げは、この間のマイナス勧告、「財政状況」を口実にした賃金カット、退職手当の大幅削減に次ぐもので生活をますます苦しくするとともに、600万人の関連労働者にも影響、日本のデフレ不況を深刻にするものです。同時に地域経済への影響が大きく深刻なダメージを与えるものです。「賃上げを要請する政府の立場と矛盾したアベコベ内閣」の実態をさらしています。

 3.5全労連・春闘共闘会議の中央行動で自治労連は、午前10時45分から総務省前で地方公務員の賃下げ反対、管制ワーキングプアをなくせと要求行動を展開。総務省に2万5千を超える署名を提出しました。

 人事院前行動、日比谷公会堂集会の後は、経団連までのデモと包囲行動。「公務員の賃下げは、デフレ脱却という安倍内閣の政策と矛盾しており、デフレ脱却には賃上げという国民世論も広がっている。大企業は267兆円もの内部留保を国民の暮らし改善に活用せよ」と訴えました。そして、経団連ビルに向かって「内部留保を賃上げにまわせ」など、怒りのシュプレヒコールをぶつけました。

 府職労の春闘アンケートでは、「生活が苦しい」と回答した方が51.7%。賃上げ要求は平均で3万円になっています。切実です。

 職場では、仕事の要求や人員要求とともに要求づくり運動が進められています。職場要求で春闘をたたかう府職労の伝統を生かし、13国民春闘をたたかうことが求められています。