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府職労ニュース



2012年 1月27日

京都から発信 消費税増税ノーの声
中小企業が主役の京都には大きな痛手

京都市議会で与党が46団体の請願書を否決 

▼税率10%になれば年収400万円で13万円の負担増

 政府・民主党は1月6日、消費税率を現在の5%から2014年4月に8%、15年に10%まで引き上げる方針を中心とする社会保障・税一体改革原案を決めました。10%になれば消費税だけで年13兆円規模の増税になる見込みだといわれています。

 消費税増税は、庶民に大きな負担増を強います。その上、政府・民主党は、年金支給を過去の物価下落時に据え置いたことを背景に、12年度から3年間で2・5%引き下げ、医療費についても、窓口負担の引き上げ、70~74歳の窓口負担を1割から2割へ引き上げ、子ども手当は所得制限を導入し減額、年少扶養控除を住民税から廃止など一層の国民負担を強いています。

 大和総研の試算では、消費税以外の年間負担増を合わせると、年収400万円で13万円、800万円で15万円、1千万円で30万円ほどになります。
 大増税の一方で「無駄遣い」といわれてきた八ッ場ダムの建設を再開、脱原発の声が広がっているにもかかわらず原発推進に4200億円、大金持ちや大企業には1・7兆円の減税、政党助成金320億円の存続など、無駄遣いを続けながら国民に大増税を強いる「税と社会保障の一体改革」ですから、世論調査では反対が賛成を大きく上回り58%に達しています。

 国民の中からは「これ以上負担が増えれば、生活できない」の声が広がっています。

▼消費税増税は京都経済に壊滅的打撃

 京都の経済は、今どん底といわれています。町工場・事業所の6分の1がなくなり、この10年間で12の商店街がなくなりました。消費税の増税は、これに拍車をかけることは目に見えています。

 中小零細企業の多くは、現行の5%の税率でも販売価格に転嫁できていません。日本商工会議所、中小企業団体中央会などの調査では、消費税が引き上げられると7割の中小業者が販売価格に転嫁できないとしています。身銭を切って消費税を払わなければならないわけで、壊滅的な打撃を受けることになります。

 そのため、京都市議会にはたくさんの団体が消費税増税の中止を求める請願書を提出しました。京都錦市場商店街振興組合、保津川遊船企業組合、京都府板金工業組合など46団体がそれぞれ「消費税増税反対要請」を提出。

 企業や市民にとって死活問題でもある消費税増税に京都市議会与党は12月市議会で「国会で議論されること」と冷たく否決してしまいました。京都市政の冷たい姿勢が端的に表れたものではないでしょうか。