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府職労ニュース



2012年 8月31日

汗びっしょりで復旧ボランティア
京都府南部で集中豪雨

府職労連が泥だし・洗浄などで奮闘 

 13日夜から14日早朝にかけて京都府南部を豪雨が襲いました。雨量は、13日深夜が100ミリ、14日には200ミリが集中的に降るという大変な量でした。そのため、宇治市内では、志津川地区で家屋の流出により2人が行方不明(1人は遺体で発見)、山間部の集落が孤立、弥陀次郎川が氾濫するなど市街地で床上浸水517戸、床下浸水1795戸(16日現在)など、大きな被害が発生。さらに18日午後にも豪雨に襲われ、ボランティア参加者にも避難勧告が出され、被害が広がりました。国は、府南部の集中豪雨に災害救助法を適用、京都府は住宅に多数の被害が出た宇治市に被災者生活再建支援法を適用することを決めました。災害復旧のため、大規模なボランティア活動が展開されています。

▼床下の泥出し、洗浄

 府職労連は、京都自治労連とともに18・19日、22日にボランティア活動に参加しました。
 宇治支部は、災害発生とともに災害担当を決め、ボランティア募集や府災害対策支部などへの申し入れなど行なってきました。18日、19日の両日、府職労本部や各支部の支援をえて、「宇治市災害ボランティアセンター」に結集し、浸水被害の大きかった五ヶ庄地区や車田地区で床下の泥だしに汗を流しました。
 府職労全体では、丹後支部、宮津支部からも参加、18日は7人、19日は11人が復旧活動。
 職場においても、災害対策支部の業務や応援業務、通常の災害対応業務等々、宇治市からの支援要請に応えた動員体制も拡充され、職場で留守を守る体制も忙しくなってきています。

▼情報提供など府当局に要請

 保健所や土木事務所の職員は、災害復旧業務に奮闘しています。職員の奮闘、府職労連や支部などが積極的なボランティア活動を踏まえ、府当局の対応について情報提供や健康対策などの申し入れ活動にも取り組んでいます。

 宇治支部では8月21日、「職場をあげての対応が必要な事態であり、動員する職員へはもとより、本来業務を執行するため職場を支える職員へも情報共有をはかり、一丸となって災害対応にあたる体制とすること」など、緊急申し入れ。

 府職労は、18日、19日のボランティア活動などの状況を踏まえ、災害対応の全体像を示すこと、夜間などの対応、夏季休暇など勤務条件を明らかにするよう再度申し入れを行いました。

 その後、20日の府災害対策本部会議を踏まえ、その内容が府職労に明らかにされました。
 河川では、「弥陀次郎川の特に左岸」、道路では「炭山と木幡間」が復旧の最大のポイントとなっている。
 欠壊した弥陀次郎川の左岸・右岸それぞれ鉄板の打ち込みを実施。
 炭山と木幡間の道路は、一部、大規模な箇所も含めて、31箇所で崩落しているが、学校の始業式である27日までの復旧を目指したい。
 廃棄物については城南衛管と連携して対応していきたい。
 知事からは「2次災害が起きないように対策を」「必要な予算確保を」「9月の台風シーズン前にしっかり点検を」などの指示があった。
 近々「災害対策に関係する府職員の健康管理対策と熱中症対策に万全を」との通知を発出したい。

 府職労土木建築部会も、現場の職員の過重な負担とならないよう支援対策を講じるとともに、職員の健康対策には充分配慮するよう要請しました。
 8月22日までのボランティアは、2500人超に上ります。宇治市災害ボランティアセンターは、ひきつづき土のう袋や小型のスコップ、どぶさらいようの鋤簾、バケツなど不足物資の調達や道具持参でのボランティアを継続しています。

▼炎天下、力を合わせ泥出し

 22日のボランティア活動に菟道地区で参加したIさんの報告要旨を紹介します。

 「屋内の泥出しは済んでいるので、玄関先、庭の泥出しが今日の作業になりました。黒い土がもともとの土でその上にのっている土をスコップで一輪車にのせて、運び出すという作業です。それが炎天下の作業だったので、結構、きつかったです。わたしは、喉がかわいたらすぐに水分を摂り、早めに休憩をとったりしていましたが、一緒に作業していた女性は作業と休憩のバランスがうまくとれなかったみたいで、作業1時間後には、スコップをもっての作業はできなくなっていました」

 「午前中の作業は約1.5時間」「午後も同じ作業をずっと続けました。土を搬出していくと、少しは元通りになったような気はしますが、まだまだ終わりそうにありません。午後からは2回、冷たい水が配布され、いわば強制休憩をとって、作業者の安全を確保していました。作業は15時まででした」「作業そのものより暑さ対策のほうがたいへんだったように思いました」

▼府当局に申し入れ   ―8月16日

①府災害対策本部・山城支部、関係市対策本部における情報を職員に明らかにし、組織をあげて救援・災害復旧に活動をあげること。
当局→山城では24時間体制で対応にあたっている。16日3時から災害対策本部会議が開催される、情報提供し、今後の協力要請も協議していきたい。

②今回の災害の復旧事業に加え、府民の安心安全を確保する災害対策事業に対応する執行体制の確保、強化を図ること。
当局→体制強化を柔軟に考えたい、土木と調整したい。

③茶業への影響等、農林業にも深刻な影響を与えていることから、支援に京都府独自の手だても講じること
当局→国の災害復旧の事業も含めしっかり対応したい。

④組合としてはボランティアをよびかけるが、当局としても関係市町と連携し、現地の状況を踏まえ、きめ細かいボランティア支援をよびかけること。
当局→当初は宇治市内で募集を限定していたが、府のボランティアセンターも体制をとりオール京都で体制を組むことになった。場合によっては府としても職員によびかけることも検討したい。

⑤14日の交通遮断で遅延の場合の服務について
当局→ニュース等で明らかであり遅延証明等なくても特別休暇で弾力的に対応したい。

⑥勤務条件関係
24時間対応の夜間等の措置当局→超勤手当対応、冷房等は適切に対応
夏期休暇の取得期間の柔軟対応
当局→状況を把握して検討