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府職労ニュース



2011年 8月 5日

「原発NO!の声を発信する時 
 「9・10京都府民大集会」成功へ

安斎育郎さんら7氏が呼びかけ

 8月1日午後、「『9・10 原発NO! 府民大集会』の成功へーーご一緒に、原発に「NO!」の声をあげましょう。行動を広げましょう。」との呼びかけが7氏の連名でされ、9月10日(土)午後2時から 円山音楽堂で開催する集会が呼びかけられました。

 福島第一原発事故は、国民の前に原発の危険性を事実でもって明らかにしました。原発はもともと危険な技術です。核燃料のメルトダウンと建屋の水素爆発によって、大量の放射性物質が環境中に広範囲に放出されました。周辺住民の避難、農業・畜産業・漁業などへの大きな打撃、とりわけ被ばくによる健康被害の心配は、将来にわたる深刻な影響として懸念せざるをえません。

 歴代政府・電力関連企業が、「安全神話」をふりまき、批判を無視して原発大増設路線をとってきたことが、今回の深刻な事態を生み出したのです。しかし、政府や電力会社は、事故から4 ヵ月が経過した現在においても、そのことへの根本的反省と政策転換について未だになんの表明もしないばかりか、九州電力の「やらせメール」事件に端的に示されるように、原発推進に固執し続けています。

 一方、京都でも、全国でも、これまで「原発はやむをえない」と考えてこられた方もふくめ、広範な市民、学生、学者・研究者、宗教家、そして幼い子どもをもつ若いママ・パパが、「原発はもういらない」と声を上げ、運動を広げています。

 もともと、日本に立地している原発で、大地震・津波にみまわれる可能性がないと断言できるものは一つもありません。また、京都に隣接する若狭湾には14 基もの原発が集中立地しており、そのうち使用30年を越えた老朽炉が8 基もあります。さらにプルトニウムを燃料とする高速増殖炉「もんじゅ」が、重大な事故の果てに運転を停止しています。これらの原発で重大な事故が起きたらどんなことになるのでしょう。

 京都府は半径80 キロ圏内にほぼ入ります。琵琶湖が汚染されたら、先人が営々として築いてきた歴史都市・京都の文化や遺産、産業は台無しにされ、何十年にもわたって京都での社会生活は深刻な影響をうけることになるでしょう。

 私たちは、自分たちの当面の利便のためにこんな危険なものを孫子の代まで残してはいけない、いまこそ危険な核エネルギーから安全な再生可能・自然エネルギーに舵をきるべき時だ、という思いで本集会を呼びかけました。

 京都府民は、これまで京都府内での原発設置計画を許しませんでした。1975 年、関電は久美浜に原発計画のための事前調査を申し入れてきましたが、住民の粘り強い反対運動の結果、2006 年、ついにこれを撤回しました。今、こうした歴史を想起し、再び京都から日本全国へ「原発NO!」の声を大きく発信すべきときではないでしょうか。

 ヨーロッパでは、ドイツ政府がエネルギー政策を大幅に見直し、原発からの撤退を決めました。またイタリアでは、原発復活計画の是非を問う国民投票で圧倒的多数の国民が復活に反対の意思を示しました。

 京都での運動を大きく広げ、世界のこのような流れに合流しようではありませんか。

 原発からの撤退を、国の政策として決定させ、着実に、計画的に、そしてすみやかに原発廃止に向かうことを政府と電力会社に迫りましょう。再び福島原発のような事故が繰り返される前に、一人ひとりが孫や子の世代への責任を果たすために、いまこそ「原発NO!」の声をあげましょう。

【呼びかけ人】
安斎育郎(安斎科学・平和事務所所長、立命館大学名誉教授)。加藤利三(京都大学名誉教授)、深尾正之(元静岡大学教授)、望田幸男(同志社大学名誉教授)

【集会要綱】 9 月10 日(土曜)午後2 時開会。円山音楽堂(京都市東山区円山公園内)