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関電の説明受けて、ますます不安募る |
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![]() この間、改めて電力会社の体質を誰の目にも明らかにしたのが、国主催の玄海原発説明会の場での九州電力による組織的な「やらせメール」です。関西の各自治体首長の発言も活発です。滋賀県知事が「卒原発」、大阪市長が「脱原発」など積極的な発言を続けています。一方、山田知事は、やっと原発の依存度を段階的に減らす「縮原発」の立場を表明しましたが、この間、表明してきた「電力のベストミックスが大切」との立場を変えるのかどうかについては府議会でも言及を避けたままです。(写真は、もんじゅ) ▼相次ぐ若狭原発群への危険性の指摘 他方では、広範な層から若狭湾にある原発群に対する危険性の指摘が相次いでいます。「中部電力・浜岡原発と並んで地震の危険性が高いところは若狭湾原発群だ」(地震学者の石橋克彦・神戸大学名誉教授)、「95年の兵庫県南部地震以降、西南日本は地震の活動期に入った」「原発は過去に地震の記録がない場所に立地していますが、そこは次に地震が起こる候補地です。若狭湾岸も同様」(地震学者の京都大学前総長・尾池和夫さん)。 全国54基の原発のうち、14基が集中する若狭湾原発群。うち8つまでが作られてから30年以上経過しています。加えて、「もんじゅ」「美浜」「大飯」の各原発は、ほぼ活断層の上に載っています。 ▼〝説明〟を受け、いっそう増す不安 府職労連はこの機会に改めて現地調査をと、宇治市の「防災を考える市民の会」が緊急企画した7月13日の美浜原発と「もんじゅ」の現地調査見学会に2名が参加しました。 関西電力美浜原子力PRセンターで所長からスライドを使って美浜原発についての説明を受けた後、質疑応答を行いました(下記参照)。続いて、高速増殖炉「もんじゅ」では短時間ではあるものの、直接、構内に入り施設の全景を見学し説明を受けました。 しかし、いずれの施設の説明でも福島第1原発の事故を踏まえて、参加者が抱いている不安を解消するどころか、さらに不安が増す結果となりました。 参加者からは「福島原発事故の過酷さと、若狭の原発群で講じられている措置の小ささと悠長さとのギャップに愕然とした」「美しい若狭の海と原発群とのコントラストが異様に感じられた」「福島原発事故を未然に防げず、未だに収束もできないでいる電力会社に、いくら〝安全だ〟と言われても安心できるわけがない」などの感想が出されました。 府職労連は、今回の現地調査の経験も生かし引き続き、原発からの撤退に向けたとりくみを進めます。 ▼現地調査見学会で原発の危険性を再認識 関西電力美浜原子力PRセンターにて 〈センターからの主な説明〉 ・美浜原発だけで滋賀県で使用する全ての電気をまかなえること、高浜、大飯の両原発と合わせれば関西で使用する電気の半分の供給が可能であること。 ・若狭湾に「日本で最も多くの原発が立地している3つの地理的条件」として、①固い岩盤の地形であること、②大量の海水を取り入れやすいこと、③ある程度のまとまった敷地があること。 ・万が一、事故が起きても安心なように、燃料ペレットから、外部しゃへい壁までの五重の壁で閉じ込めていること。 ・東京電力などの原発は沸騰水型の軽水炉であるのに対し、関西電力の原発は加圧水型であることから、仮に雷などによって外部電源喪失という事態になっても注水によって原子炉容器を冷却するという経験をもっていること。 〈参加者からの質問とセンターによる応答〉 Q 福島第1原発の事故後、点検基準の見直しが行われたか。 A 見直しはしていない。既存のもので十分と考えている。 Q 福島第1原発では全交流電源喪失状態となり、原子炉や核燃料プール内の使用済み核燃料を冷却することができなくなって炉心溶融や圧力容器の損傷などの極めて深刻な事態を招いたが、美浜原発では、どのような対策を講じているのか。 A 福島での知見を入手し、▽非常用電源車の配備、▽大容量のディーゼル発電機を輸入の上で高台へ設置する準備、▽外海への防潮堤の設置に向けた設計に着手―などの短期と中期の対策についてとりくんでいる。 Q 外部電源が完全に止まった時の注水の方法は。 A 屋外からの消火栓による注水や海水を使うことになる。 Q なぜ新たに大容量のディーゼル発電機が必要なのか。 A 今の発電機は海抜4メートルのところにあるので、より高い津波に備えて。 Q 何年先までの稼働を予定しているのか。 A 国の指針としては最長60年間が目標とされているが、当社としては50年間を運転目標としたいと考えている。 Q 使用済み核燃料の処理は。 A 青森県・六ヶ所村へ定期的に搬送している。現在、使用済み燃料ピットには500体が残っている。 |
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