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府職労ニュース


2009年 9月 4日

マイナス勧告はするな
 労働者の秋闘、春闘に悪影響

京都総評が京都府人事委員会に申し入れ

 京都総評は9月3日、京都府人事委員会に対してマイナス勧告をするな、職員の生活を守れ、賃金の底上げをはかれなど以下の申し入れを行いました。

 日ごろからの府職員等の賃金・労働条件の改善へのご尽力に、敬意を表します。

 さて、人事院は、8月11日、2009年度国家公務員の給与改定などに関して、「マイナス0.22%、863円」とする官民逆較差にもとづき、月例給を平均で0.2%引き下げること、一時金の0.35月引き下げること、住宅にかかる住居手当の廃止、調整率を用いて、4月に遡って適用することなどを勧告しました。こともあろうに、政府は、この人勧を「完全実施」することを8月25日に閣議決定しました。

 史上二番目といわれる国家公務員の平均年間給与で15万4千円もの賃下げの勧告であり、異例の早さでの選挙最中の閣議決定や春闘相場では説明のつかない逆較差など、あまりにも政治的勧告とその実施決定だと言わざるを得ません。

 私たち京都総評は、あらためて、以下の点を指摘するものです。
 第一に、公務員の賃下げは、準拠する多くの労働者を直撃するだけでなく、民間の秋期年末闘争・来春闘の環境をさらに悪化させることとなり、労働者犠牲で経済危機を「打開」しようとする財界・大企業の思惑通りとなることです。人事院自らが労働基本権制約の「代償機関」としての役割を否定し、賃金決定ルールを放棄することは認められません。第二に、雇用と地域経済の維持に最大限の努力を続けている京都の多くの企業に対し、公務員賃金の削減がいっそう消費購買力を低下させ、内需を冷え込ませ、これらの努力に冷や水をかけることとなります。地域によっては、公務員賃金が地域需要の中で大きな位置を占めるところもあり、地域経済への影響は甚大です。

 あわせて、4月に遡って適用するために、調整率を用いて、減額調整を行おうとすることは、いかに詭弁を弄しようとも事実上の不利益遡及であり、法的にも許されない行為です。民間に誤ったルールを広げることとなっており、断じて認めるわけにはいきません。 京都総評として、以下の点を申し入れますので、貴職の誠実な対応を求めます。

                                          記
1.府人事委員会として、人事院および政府に追随したマイナス勧告をしないこと。マイナス改定を4月へ遡って適用することは行わないこと。

2.京都府に働く全ての府職員・教職員の賃金・労働条件の改善に努めるとともに、府内の労働者の賃金底上げに資する立場から、独自性をもって、勧告の作業にあたること。


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