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官庁速報


2009年 7月29日

 メンタルヘルス対策でガイドブック
管理者用でパワハラにも言及−人事院

 人事院は、国家公務員のメンタルヘルスについて解説したガイドブックを準課長級以上を対象とした管理監督者用と一般職員用の2種類作成し、全職員に配布した。近年、うつ病で長期病休する職員が増えているためで、精神面の健康管理と疾病の正しい理解を促すのが目的。管理監督者用には、職務上の言動で部下を傷つける「パワーハラスメント」に関する注意事項も載せた。

 職員福祉局によると、2006年にうつ病などで1カ月以上長期病休する職員は、全職員の1.28%に当たる3849人。また、長期病休者のうち20代の約8割、30代の約7割がうつ病などが原因という。
 そこで一般職員用では、うつ病の特徴を紹介。脳内の神経伝達物質の働きが低下する病気で、治療が必要とし「気持ちの持ちようで治る」というのは間違った認識だとしている。

 精神科医の助言を得た「こころの健康チェックシート」も掲載。うつ病の原因になり得るストレスを自己測定できるよう工夫した。ストレスが増大している場合には、家族や友人、専門医に相談してほしいと呼び掛けている。

 一方、管理監督者用は、部下との話題が仕事関係しかないことや、人事評価の厳格化などで職場の人間関係が希薄化していないか注意喚起している。その上で、職場でのストレス軽減策として部下とのコミュニケーションが重要だとした。

 部下から精神的な問題について相談を受けた場合は、健康管理部局と連携して部下をできるだけ早く専門家に相談させる必要があるとしている。このため、メンタルヘルスに関する健康管理部局や人事担当部局との連携などをあらかじめ確認することを求めている。

 法令上の定義がないパワーハラスメントについても言及し、(1)部下の性格や能力を見極めた上で指導する(2)実現不可能な業務の強要や人権侵害とも取れる言動は慎む(3)部下は上司に正面から反論しづらい立場にある―ことなどを管理監督者が守るべき注意事項として挙げた。


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