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官庁速報


2009年 6月15日

国保保険料、上限額の大幅引き上げ検討
協会けんぽ同額も選択肢−厚生労働省

 厚生労働省は、自営業者らが加入する国民健康保険(国保)の年間保険料の上限額(現行69万円)を2010年度に大幅に引き上げる方向で検討に入った。中小企業のサラリーマンらが加入する全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)と同額の82万円も選択肢の一つとする。高額所得層の保険料を増やし、国保財政の悪化で最もしわ寄せを受ける中間所得層の負担軽減を図る狙いがある。

 国保の保険料は、▽医療分▽後期高齢者支援金分▽介護保険分(40〜64歳が対象)―の3区分ごとに所得、資産、世帯の人数などに応じた額を算出し、これらを合計して決める。所得などに掛ける料率は市町村によって異なるため、保険料は地域によって違う。

 一方、保険料の上限は国が一律に定めており、原則として上限額を上回る世帯が4%程度となるよう調整している。世帯所得ベースでは平均700万円前後で現行の上限額69万円に到達し、それ以上の所得でも保険料は変わらない仕組みとなっている。その結果、上限額に届かず、保険料の軽減措置も受けられない中所得層の負担感が重くなっている。

 厚労省はこうした状況を是正するため、高所得層により一層の負担を求める方針。増収分は中所得層の保険料軽減や国保の赤字補てんに充てるよう市町村に呼び掛ける予定。仮に上限額を協会けんぽと同じ82万円とした場合、世帯所得ベースでは1000万円超となる見込みだ。

 同省は6月下旬から順次開催する都道府県担当者らとの会議で、上限額引き上げについて意見交換を始める。


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