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府職労ニュース


2009年11月 4日

府政転換でくらしと地方自治、職場の再生を
府庁からあたりまえの働くルール確立

森 吉治委員長 09年府職労連定期大会あいさつ


 今年の大会は、来年春に知事選挙をひかえ、府職労連がどうたたかっていくのか、しっかり意思統一するたたかいになります。いま、府職労連も参加する民主府政の会では、府政転換、京都再生・ふるさと再生のポスターを3万枚はりきろうというとりくみをしています。わたしは、府政転換、京都再生ということにかかわって3つの再生を皆さんによびかけたいと思います。

 
第一に府民の暮らしの再生です。
 10月19日、朝日新聞は1面トップで「定時制高校の門戸が狭まり、「15の春」の安全網が揺らいでいる」と「15の春」という言葉を使って、定時制不合格者増加傾向の現状を告発しています。京都は78人ワースト3位です。そして、もう一つ今年は「18の春」も深刻です。かつて蜷川府政のもとで、「15の春は泣かせない」と高校に格差を拡大せず、地元の高校に通えること等の高校3原則や日本一安い高校授業料等修就学保障をとりくんできました。民主党政権のもと高校授業料の無償化の流れが打ち出されていますが、かつての民主府政のそうした施策があたためて要請されています。

 雇用の問題では、先日京都総評がよびかけハローワーク前でのアンケート活動が行われ、府職労も参加しました。どのハローワークでも、この春と比して、さらに切実さを増し、こられた方の4割近くの方が解雇、派遣切り、倒産・廃業を事由にされ、緊急雇用対策でも職業訓練の充実、長期間の雇用、採用の拡大などその要求も切実です。

 医療の問題でも、10月9日のみやこメッセでの府民大集合に参加された南山城村の方からこういう要望が寄せられていました。「南山城村では3つあった開業医が、今1つに。このままでは無医村に。ぜひ門さんに知事になって村の医療、村民の健康を守ってください」。与謝の海病院の脳神経外科をなんとか再開してほしいとの現地の闘いも前進しています。北から南までいのちの平等が保障される京都をこの声は切実です。
くらし、雇用、医療や社会保障−憲法25条にもとづき、権利としてこうしたことを保障する頼りがいのある京都府政への転換が必要です。

 第二に地方自治の再生です
 お隣の大阪府では、WTC問題で用地を買う予算は通すが、移転はどうするかわからないというあまりにも府民をないがしろにした事態になっています。橋下知事は、道州制をおしすすめ、大阪を関西州の州都にしようと言っていますが、この問題の本質は関西財界がグローバルに世界展開するための産業基盤整備を府民の税金を使って行うしくみづくりです。

 山田知事は、この大阪のやり方について「いま巨艦、巨砲主義の時代ではない」と昨日の府職労との懇談で述べています。こうしたねらいをもった道州制に京都府が追随することは府民の貴重な財産を関西財界に譲り渡すものです。また、私が以前見た関西広域連合の地図には京都の丹後半島の先が切れていましたが、道州制が地方をいっそう切り捨てるものであることは市町村合併の姿を見れば明らかです。 市町村合併、道州制という国と地方の形を変える攻撃は、地方自治を歪め、存在さえも脅かすものです。私たちは、地域経済と地方自治の再生のために、京都府がその方向に舵を切ることを求め、とりくみをすすめたいと考えています。

 第三に府政転換と職場再生をよびかけます
10月27日に府職労は、本庁をはじめとして超勤の実態調査を行いました。本庁では、7時時点で648人の方が残っておられ、アンケートには約200人の方が帰られる際に協力いただきました。半数近くの方が超勤命令をうけていない。9時過ぎてお帰りになった方でも2割ぐらいの方は命令をうけずに勤務されていました。長時間労働や違法状態が続いています。昨日の交渉でも、この年末交渉で具体的な解決を図ることを求め、府庁からあたりまえの働くルールが確立していきます。

 「限界職場」という言葉が昨年も大会で代議員の発言ででましたが、その状態はいっそう深刻になっています。その根本には、5年間で1500人を削減するとした給与費プログラムがあることは明らかです。今年の採用試験での採用予定者は3倍化され、内定式も行われました。ねばり強く求めてきたたたかいのひとつの成果ではありますが、依然厳しい状況は続きます。

 同時に私が強調したいのは、働きがいの問題です。今年の2月、丹後で、子ども達や保護者の方などの運動が京都府を動かし、高校定員を超えて入学させる措置がとられましたが、その際その仕事をされていた職員の方が、難しい問題だったが、いい仕事ができたと言われた、そのすがすがしい顔が印象に残っています。

 府民の顔が見え、息づかいが聞こえる職場、職場の仲間が何が府民のための仕事なのかを政策論議できる職場、私たちの職場は現場が遠くなり、現場からの政策論議がなかなかできない職場になっているだけに、そうした職場への再生を求めていきたいと思います。

くらし、地方自治、職場−この3つの再生は、この京都でも構造「改革」をすすめてきた現府政ではできません。こうしたもとで、京都民医連第二中央病院院長の門祐輔さんは、「人・いのちが大切される京都府をつくろう」と来年春の京都府知事選挙に立候補をする決意を明らかにされました。そして、門さんが示されたマニュフェストへの私の考えのなかで、保健所、土木事務所の拡充やマンパワーの充実をよびかけられました。縮小・廃止・統合・民間委託などこれまでの方向から、府民と職場・府政労働者を激励するこのよびかけに歓迎と期待の声が寄せられています。
 門祐輔さんを先頭に新しい民主府政をつくるため先頭にたってたたかう決意をのべましてあいさつとします。 


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