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府職労ニュース


2009年 8月11日

核兵器廃絶の扉開こう
 原水爆禁止2009年世界大会 長崎大会

NTP再検討会議へ1,200万筆の『核兵器のない世界を』署名

  「核兵器のない平和で公正な世界を」、この人類共通の願いを掲げて運動してきた日本の原水爆禁止運動は、いまや「核兵器のない世界を追求する」と宣言したオバマ大統領の政権が生まれ、核兵器廃絶の声が世界の潮流になっています。その一方、唯一の被爆国でありながら日本政府は、アメリカの核の傘に固執し、「非核3原則」の国是を裏切り、「核密約」を隠し通そうとしています。

 このような情勢のもと開催された原水爆禁止2009年世界大会・長崎大会は昨年の広島大会で確認された国内で1,200万筆を目標とした「核兵器のない世界を」署名運動・世界的なキャンペーンを大きく飛躍させ、2010年5月、ニューヨークで開かれる核不拡散条約(NPT)再検討会議で「世界政治が核兵器のない世界を決断すること」が最大の焦点に開催され、開会総会には7,000人が参加。国際世論の高揚を示すように、昨年に引き続き、国連軍縮問題担当上級代表があいさつを行い、エジプト・メキシコ・ニカラグア大使や、オーストラリア・ノルウェーなど世界の政府代表12名を含めて25カ国から84名が参加しました。国連の軍縮総会議長・ミゲル・デスコト氏が広島大会に続き長崎大会にも参加しました。

 開会あいさつを全労連大黒議長が行い「歴史の歯車が大きく動き始めている。旧態依然として『核の傘論』にしがみつく勢力や、マニフェストに『改憲』は載せても『核廃絶』を掲げない勢力に終わりを告げようではありませんか」と訴えました。

 田上長崎市長は、オバマ米大統領の核兵器廃絶演説を受けてオバマ大統領を長崎に招待する署名を進めていることを紹介、核兵器廃絶へ「努力してくれることを待つのではなく、私たちに何が出来るのか、信頼感に基づくネットワークを広げ、政府を包囲しようではありませんか。この目で被爆の事実を見、この耳で被爆者の声を聞き、この街からメッセージを発して来年5月のNPT再検討会議を成功させよう」と呼びかけました。

 海外代表からは、自国の核兵器廃絶のたたかいを紹介し来年のNTP再検討会議が核兵器廃絶の最大・最善のチャンスと捕らえ各国政府を動かし「歴史の扉を開こう」と来年5月に向けた世界の共同行動を誓う発言が相次ぎました。

 7日から9日まで開催された長崎大会の閉会総会には7,800人が集い、原爆症認定集団訴訟のさきがけとなった松谷英子さんと中山高光さんから訴えがあり、「先の熊本地裁の判決で19連勝となり、ついに政府を追い詰めて解決への道筋に至った確認書の合意に麻生首相がしぶしぶ署名した」と報告すると、会場は万雷の拍手でこたえ、核兵器廃絶運動を行う「アメリカ・フレンズ奉仕委員会」のジョセフ・ガーソンさんからは、ミサイル配備計画の推進など、「軍縮に熱心ではない」オバマ政権の“矛盾”を紹介。来年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議の重要性を語りました。

 最後に、高草木博世界大会運営委員会代表から、「最早、核兵器のない世界を求める声は、世界の共通となっている。世界の反戦平和運動など平和を願う無数の人々の声が地球的うねりとなっている。私たちの運動は全力疾走が求められている。1,200万筆の『核兵器のない世界を』署名を集め、地域を変え、日本を変え、世界を変えよう」と訴え、安全保障理事会常任理事国である核保有5カ国が主導的なイニシアチブを発揮して核兵器を廃絶する明確な約束を求める特別決議「長崎から各国政府への手紙」及び、「核兵器のない世界の扉を開くため、被爆者とともに、若い世代とともに、いまこそ声を合わせましょう」との「長崎からのよびかけ」を採択し、2009年世界大会は終了しました。

 旧態依然として『核の傘論』にしがみついている麻生首相は、9日長崎で、核軍縮の一環として核兵器の先制不使用をアメリカに求めることについて「核兵器を保有している国が『先制攻撃をしません』と言ったとしても、その意図を検証する方法はない。日本の安全を確保するうえで現実的にはいかがなものか」と発言しています。核兵器のない世界を求める世界を実現させる第一歩として、30日の総選挙で自公政権に終止符を打つために奮闘しましょう。


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