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府職労ニュース


2008年3月13日

このままでは府政の未来がやばい
給与費プログラムによる人員削減は見直しを

職場から悲鳴が聞こえてくる

 「いきなり定数減はひどい」「20年度、現場が回るかどうかわからない」組織・定数では、給与費プログラム3年目―乾いたタオルをしぼるやり方に、職場では悲鳴があがっています。

 知事部局全体で見ると、1805人の大幅減員(大学法人化含む)になっています。その内訳は、昨年からすすめられている総務事務の集約をさらにすすめ、個人に転嫁することで26人の削減。農林部をはじめ地方機関で唯一の事務職がなくなってしまうところが少なからずあります。獣医師や研究職の次長さんなどが経理や総務事務を受け持つことになりますが、それで本当に職場は大丈夫かという声が上がっています。
ガラガラポンとも称される本庁組織の組織再編で訳のわからない35人の削減。トップダウンで、はじめに人員削減ありきの事務・事業の見直しで 77人。調査・統計など強引なこじつけの定型的業務の見直し、臨時職員等への置き換えで37人、委託等の推進で14人、現業業務の見直し7人、その他10人、大学法人化1599人です。

所属長も寝耳に水=@
 全体では、知事部局で見ると、1805人の大幅減員(大学法人化含む)になっています。
 数も問題なら、そのやり方も所属長も寝耳に水≠フやり方ですすめられ、これ以上どこを減らすのか、職場全体が方針も展望もない状態になっています。強引にすすめられるやり方に管理職のみなさんも含め、批判の声が集中しています。
 この間、支部・分会でも機敏に職場からのたたかいがすすめられています。@府民サービスの維持・充実、A職場に責任持つ業務の執行体制の確保、B円滑な職場運営、C労働時間短縮と健康管理、D非正規労働者への置き換えの中止・見直し、E見直しは職場の合意・納得があってこそという立場で所属長や府当局にも申し入れを行ってきました。
 この立場は、府庁に働く大多数の職員が一致できる立場だと考えています。組織・定数問題はじめ今の府政のあり方、すすめ方について管理職の方も含め広くご意見をいただき、府職労として内外に問題提起していきたいと考えています。

@府民サービスの維持・充実を
 今回の組織・定数は府民サービスとの関係で第一線の機能を弱めるものと危惧せざるを得ません。
 京都府政の行政の専門性が揺らぎかねない事態に対し、緊急措置として専門職員はじめ職員採用を行うことを求めます。

A職場に責任持つ執行体制を確保せよ
 事務事業の見直しといいながら、該当の管理職も知らない頭ごなしの人員削減に対し、多くのところで説明責任が果たされていません。
 組織・定数を所管している企画環境部をはじめ人事当局が、人員を減らし後は野となれ山となれ℃ョで現場に混乱と負担を押しつけるのでなく、説明責任も含め執行体制の確保に責任を負うことを求めます。

B円滑な職場運営を
 今回新たなフラット化、グループ制が提示されていますが、これまで分担主義、個人責任が強調され多くの弊害をよんできました。新たな組織のもとで、組織的な業務運営の保障、職場の調整機能、庶務的機能が発揮されることを求めます。

C労働時間短縮、健康管理
 超勤縮減、年次有給休暇の取得促進、不払残業の根絶が緊急の課題となっています。こうしたもとで、職員が現行の2/3の体制になるなどの職場もあり、労働時間短縮、職員の健康管理を図る具体的方策を示すことを求めます。

D非正規労働者への置き換えの中止、見直しを
 給与費プログラムにもとづく人員削減のもとで、社会的問題となっている官製ワーキングプアを京都府自身がつくりだしています。知事は2月議会で、「正規雇用の大切さがしっかりと見直される時期に来ている」とのべています。非正規労働者への置き換えを中止し、職員採用を増やすことを求めます。

E職場力の発揮を
 今回の組織・定数にみられるように、説明責任も果たさず職場の議論をふまえないすすめ方は、職員が意欲を持って働き、職場の力を発揮するうえで最悪の手法です。
 事務事業の見直しや職場の体制をどう考えるか、職員の意見を尊重し、職場力をどう発揮するかは、職場に依拠し議論を重ねるなかでしか出てきません。職場での説明と議論の保障をあらためて求めます。

 府議会でも給与費プログラム批判  当局は旧態依然とした答弁に終始
 「広域振興局についても職員配置は十分か?」「短期的・恒常的な過度のオーバーワークの原因把握と対策は?」「現場の声を積み上げ、職場環境を改善するのは知事部局、職員長の役目ではないのか!」
 これらは2月府議会における自民党や民主党の議員による予算特別委員会での質問の数々です。この2月府議会では、これまでとは変わり与党議員も含めて給与費プログラムへの危惧や疑問が出されています。

 しかし府当局は、「非常に厳しい財政状況のもとで、いろいろなプログラムをつくって取り組んでいるところ」(給与費プログラムについて/職員長答弁)、「そういうサービス残業というのは法違反ですので、あってはならないことですので、そういうものは無いというふうに承知しています」(不払い残業について/同)、「メンタルの傾向というのも…(中略)国民病的な様相を示している…」(職員の休務状況について/同)など、旧態依然とした答弁を繰り返しています。
 各地域の代表でもある府会議員と府当局との間のこの温度差は、いったい何を物語るのでしょうか。


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