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官庁速報


2008年10月22日

鳥獣追跡・保護技術の開発に補助
生態系保全に活用−環境省

 環境省は2009年度から、生態系や生物多様性の保全に役立つ技術開発を行う研究機関への補助を行う。食害防止などのための鳥獣の行動追跡技術のほか、特定外来生物や野生鳥獣の効果的な捕獲技術開発が対象。来年度予算概算要求に関連事業費1億2000万円を盛り込んだ。

 同省は、昨年11月に閣議決定した第3次生物多様性国家戦略や今年5月に成立した生物多様性基本法に基づき、動植物の生態系や生物多様性の保全に取り組んでいる。

 しかし、例えば鳥獣による食害対策では、シカの行動範囲や個体数を把握しないと、どれだけ駆除する必要があるか計画を立てられない。また渡り鳥の保護では、越冬地や餌場、子育て地の場所が明らかにならないと、どこでどのような対策を取るべきか判断しづらいといった技術面での問題がある。

 そこで同省は、農作物を荒らす害獣や、保護すべき動物の行動を観測する機器の開発を促す。具体的には、渡り鳥に半永久的に装着でき、その飛来経路を知らせる小型送信機や、クマやシカといった野生生物の行動を追跡する技術などが考えられるという。

 在来種を守るため、特定外来生物を捕獲する技術開発も支援する。ヤンバルクイナをはじめ希少な野生生物を捕食するマングースのような海外から持ち込まれた特定外来生物の捕獲技術などを想定している。

 国、地方自治体の研究機関や教育機関、民間団体から提案を募り、外部有識者の審査によって補助対象を選定。開発に掛かる研究費を国が全額負担する。


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