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府職労ニュース


2008年 6月20日

公立病院ガイドラインに厳しい批判
京都自治労連が府内自治体病院キャラバン

各自治体で医師確保に苦労

 京都自治労連は、地域医療と自治体病院の充実めざして5年前から京都医労連と共同で毎年実施している、自治体・病院キャラバンを5月〜6月に実施しました。法人労組医大支部から代表が参加しました。
 訪問先の自治体・病院当局者から、国の医療改悪・医師養成抑制・公立病院改革ガイドラインなどについて、厳しい批判の声が出されるとともに、困難な中でも、地域医療を守るために必死で努力しているとの強い思いが述べられました。 懇談でだされた主な意見等は次のとおりです。

<医療制度・診療報酬>
 「今年の診療報酬は大病院や入院にシフトとしているところは少しプラス。しかし、中小病院や医療から介護にかかわる施設までを運営している病院はダウン。この間の大幅引き下げがそのまま推移して経営を圧迫している」「療養病床の廃止・削減方針は、まじめに地域医療をやっているものにとっては、腹立たしい思いをしている。国の医療政策が朝令暮改のようにころころ変わる。療養病床については、在宅・地域に介護力がないもとでは、公立病院の役割として赤字覚悟でも維持しなければと考えている」など。

<医師・看護師確保>
 「国の医師確保緊急対策は即効性がない」「京都府の対策は、常勤医の確保にまでは繋がっていない」「府の奨学金に自治体で独自の上乗せをして確保に努力」「看護師確保も年々困難に」「全自病協が今月、公立病院・医師確保で国に要望書を提出した。自治労連の主張と多くの点で重なっている」など。

<病院財政>
 「不良債務等財政困難の主な要因は医師不足。医師が1人減れば収入は一億減る」「以前に、一般会計からの繰り入れが交付税分のみであった時があり、これも今の不良債務の要因の一つ」「1病棟を閉鎖し7:1看護にしたので19年度は収支改善」「減価償却費を除けば黒字で、単年度の経常収支だけで赤字を論じないで欲しい」「国からの交付税分が全部繰り入れされていない」など。
<公立病院改革ガイドライン>
 「肝心の医師確保の具体策がない」「「国が言う前に既に検討してきているのでそれを改革プランに反映」「不良債務はないのでガイドラインでの財政メリットはないが、経営改善が大切なので作成を検討する。ただし再編・経営形態の見直しありきではない」「財政メリットとして不良債務の特例債への切り替えはあるが、一時しのぎで、7年間での返済、単年度収支黒字という条件は厳しい」など。
 京都自治労連としては、こうした懇談で出された実態や要望などを、対政府・対京都府交渉などに反映すると共に、地域医療と自治体病院を守り充実めざして住民の皆さんとの共同の取り組みに生かしてゆくことにしています。


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