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日雇い大手の「ピンハネ」は労基法違反
派遣労働者が一斉に労基署へ申告

 日雇い派遣大手グッドウィルが「データ装備費」の名目で賃金を控除していたのは労働基準法違反だとして、各地の労働基準監督署に調査・是正を求める取り組みが6月1日、スタートしました。全国ユニオン加盟の派遣ユニオン・グッドウィル支部が呼びかけたものです。派遣ユニオンの関根書記長は「運動が大きくなれば、支払わせる可能性が大きくなる」と語っています。

 日雇い派遣では多くの場合、登録スタッフは始業1〜2時間前に主要駅などに集合するよう指示され、そこから派遣先に向かうが、集合時間から始業までの賃金は支払われません。また、グッドウィルは今春まで、使途不明瞭な「データ装備費」200円を6000〜7000円の日給から毎回控除していました。

 この日、組合員らが東京の新宿労働基準監督署などに是正申告。最終的に100人を超すとみられています。
 同ユニオンが未払い賃金と指摘しているのは@データ装備費A集合時間から始業までの賃金B「無連絡欠勤1回1000円」などのペナルティC突然の派遣キャンセルに対する手当D自己負担した制服代──など。

 関根書記長は「会社側はデータ装備費を任意の支払いと主張するが、徴収されていないスタッフは一人もいない」「集合時間への遅刻はペナルティの対象とされてきたので集合時刻は就労開始時刻だ」と強調。

●けがしても補償なし
 申告に先立ち、5月28日夜に都内で開かれた説明会には、インターネットなどを見て知った50人弱が参加し、ユニオンの説明に熱心に聞き入りました。その場で25人がユニオンに加入、月末までに約60人が組合員になりました。

 この日に組合員となった27歳の男性は「港湾関係の倉庫内作業に派遣され、崩れ落ちた一トンもの積み荷の下敷きとなり、ひざを骨折した。登録時、グッドウィルは『データ装備費は労災補償のための費用』と説明していたのに、会社からの補償は一切ない。(法律違反を)やり放題の会社に賃金の支払いと補償をさせたい」と、思い詰めた様子で語っていました。

 同ユニオンは6月7日、東京・港区にあるグッドウィル本社に申し入れと抗議を行う予定です。


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