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府職労ニュース


自治労連全国大会の発言から
 8月21日〜23日まで茨城県つくば市で開かれた自治労連大会、全国から貴重な運動の経験がもちよられました。

 自治体労働者と住民の悲鳴が

 市民の第一線で働く労働者が定年まで働き続けられない現場の実態について告発したのは名古屋市職労の代議員。生活保護の現場では、厚生労働省の基準でも76人のケースワーカーが不足、1人が120〜130のケースを担当、丁寧に相談に乗りきれない状況に悩む組合員。今年の新規採用の看護師70人のうち3名が退職、多忙を極める夜勤で2人そろっての薬の確認が決められた時間にできない病院の現場。区役所窓口でも、雪だるま式に増える住民負担増の問い合わせ、障害者自立支援法の応益負担の制度を住民に説明できず悩む職員の姿を紹介。集中改革プランにもとづく今後5年で2300人削減の計画がすすめば、さらに住民と職員への犠牲が拡大することに警鐘を鳴らしました。
 住民の暮らしの実態についても、障害者自立支援法のもとで給食費が自己負担となり、楽しみの給食の機会も奪われ、一人寂しくコンビニ弁当を食べる障害者の姿に心痛めている施設の職員。国民健康保険料の督促の現場で「私は長く生きすぎたのでしょうか」との言葉に、「すいません」としか言えなかった職員の悔しさが語られました。これらの根本が小泉構造改革にあり、展望を示し、職場を激励していく運動を大切にしていると発言をつづけました。
 住民が主体となる運動を支え、縮小再編の動きのなかで地域ぐるみで市民病院を守る運動にとりくみ、民生委員の大会でも「むしろ充実を」の決議が採択された経験。保育園の民営化に対し保護者とともに立ち上がっている保育労働者、住民税負担増を知らせるビラを配り、市民の集団減免申請を援助している区役所の組合員の活動は、まさに自治体労働者ここにありの生きた姿です。

 餓死、孤独死生む生活保護の現場では

 今年に入り3件の餓死、孤独死が大きな問題となっている北九州市職の代議員は、管理職が生活保護率を2割下げることを命じ、申請率を各事務所ごとにグラフに張りだし、「2回は追い返せ」との号令、厳しい管理体制のもとで生活保護行政の実態が告発されました。
 この中で、「孤独死等は難しい問題」と否定的意見が職場でもあり、組合はケースワーカーへのアンケートを行うなど職場の思いを聞き、激励してきたとりくみを発言。係長が行っていた生活保護の最終面接を専門職が行うなどの改善もされるようになり、組合にもっと頑張ってほしいとの声も寄せられるなど困難な中でも自治体労働運動の姿が明らかになりました。


 「官から民へ」のもとプール事故を告発

 「官から民へ」のもとでコストが優先され人命を最優先にすべき公共理念が後退していた」として、今夏起きたプール事故を告発した埼玉ふじみ野市職労の代議員は、民間委託のコストが01年に1890万円であったものが、05年には1100万円にまで削減され、監視員13人中11人が訓練を受けていない高校生のアルバイトですませていた実態を明らかにしました。行政の委託内容の管理・監督の欠落に公共性・専門性の後退があり、公共施設全体に問われる問題と指摘しました。市町村合併により隣接の体育館の社会体育の専門職員が現場から引き上げられていたことの問題、プール全体の安全管理に対する文部科学省の責任も明らかにしました。
 厳しく総括し、改めて仕事の評価・点検を労働組合として行う決意表明、「自治体労働者は誇りをもって働く権利があり、今こそその真価が問われている」とを締めくくりました。 


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