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「核抑止論」が「核兵器のない世界」への最大の障害 |
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![]() 来賓あいさつした秋葉忠利・広島市長は、被爆者の悲願を世界に伝えるとのべるとともに、日本政府に対して非核三原則の法制化と「核の傘」からの離脱を求めました。世界代表としてマレーシア、メキシコの政府代表があいさつしました。 ●被爆体験を語り継ごう/原水禁2010世界大会分科会/若者700人が直接訪問 8月5日に開かれた原水爆禁止2010年世界大会・広島(日本原水協など主催)の分科会で、若者が被爆者を直接訪ねて体験を聞く企画が催されました。 全国から20歳代を中心に約700人が参加。20人ほどの班に分かれて、市内各地の被爆者を訪問しました。中区西白島町の中央公民館では、東京や大阪、北海道などの若者が3人の被爆者と面会。3人は自らの体験を語るのは初めて。 このうち、当時12歳の男性(77)は、原爆投下時こそ集団疎開で難を逃れたが、家族を探して爆心地近くに入り被爆しました。投下当日の午後から、疎開先には皮膚の垂れ下がった大勢の人たちが運ばれ、男性は救護に当たった。翌日には負傷者の体にうじがわき、はしで一つ一つ取り除いたといいます。 家族全員が被爆したという女性(88)は大勢の死者が山積みされて燃やされる光景を「人を焼いたあのにおいは忘れられない」と表現。妹や弟が今も放射能の影響でがんや白内障に苦しんでいることも話しました。 ●核兵器廃絶の必要を確信 この企画が設けられた背景には、被爆者の高齢化で肉声の体験を聞く時間が限られてきたことです。体験を聞いた参加者のなかには、凄惨な内容にすすり泣く人もいました。東京都の大学生(21)は「被爆者の経験には一人一人悲しいストーリーがあることを知った」と感想を述べました。 「北朝鮮を抑えるために核兵器が必要との意見を聞きます。でも、被爆経験を直接聞けば、彼らも核兵器の存在を認めることはできなくなると確信した。体験を語り継ぐことは、僕たちの責任です」 ●「核兵器のない世界」へ前進を/原水禁2010年世界大会・広島決議 原水爆禁止2010年世界大会・広島大会は8月6日、「広島からのよびかけ」を採択した。決議の要旨は次の通り。 ○ 「再び被爆者をつくるな」「核兵器をなくせ」という被爆者の声は、世界の揺るぎない流れとなっている。 今必要なのは、核兵器全面禁止・廃絶条約の交渉を速やかに開始することだ。しかし、核保有国は期限を設けた廃絶交渉に反対している。根底には、核の脅迫で自国の安全を守ろうとする「核抑止論」があり、これが「核兵器のない世界」実現の最大の障害だ。 被爆国にもかかわらず、米国の「核の傘」のもとにある日本のあり方が鋭く問われている。菅政権のもとで、米国の核持ち込みを公認する非核3原則の空洞化が検討されている。普天間問題でも「日米合意」による沖縄への基地押し付けが強行されようとしている。 私たちは次の行動を呼びかける。 核兵器廃絶交渉の開始を求める声をさらに大きく広げよう。米国の核の傘からの脱却を日本政府に迫ろう。非核3原則の厳守と法制化を発展させよう。普天間基地の無条件撤去を求め、憲法9条を守り生かす運動をいっそう強めよう。 被爆の実相を解明し、世界に広めることは核兵器廃絶条約を求める世論を強めるうえでも決定的に重要。被爆者の体験と思いを聞き、映像・活字などで記録し、発信・共有する運動を広げよう。原爆者認定集団訴訟の成果を踏まえ、原爆被害の実態に即した被爆者行政へ転換させよう。 被爆者とともに、そして若いエネルギーを結集し、「核兵器のない世界」の実現に向けて前進しよう。 ノーモア・ヒロシマ ノーモア・ナガサキ ノーモア・ヒバクシャ ●広島市の記念式典に国連事務総長が初めて参加、米英仏代表も 広島市主催の平和記念式典は、爆心地に近い同市中区の平和記念公園で開かれました。 被爆者と遺族、市民ら5万5千人が参加しました。潘基文国連事務総長が国連のトップとして初参加。米国のルース駐日大使、フランスと英国の臨時代理大使ら、核保有大国政府の代表も初めて参加するなど、74カ国の政府関係者が出席しました。 |
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