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国民の利益・経済主権を多国籍業に売り渡す |
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自治労連が書記長談話 |
国会決議も公約も踏みにじる TPP「大筋合意」に断固抗議する(談話) |
米のアトランタで、9月30日から開かれていたTPP閣僚会合は、10月5日昼前(日本時間10月5日深夜)、「大筋合意」を発表して閉幕した。 「大筋合意」の内容は、地域経済、雇用、農業、医療、保険、食品の安全、知的財産権など、いのち、くらし、安全に関わる重要な分野で、国民の利益と経済主権をアメリカや多国籍企業に売り渡すものになっている。農畜産物について、コメでは、米国やオーストラリアに特別枠を設定して輸入を大幅に増やし、牛肉・豚肉の関税も大幅に引き下げ・廃止するなどとしている。さらに問題なのは、TPP交渉において、日本政府が提案した内容も、交渉相手国が日本へ要求した内容も一切明らかにされず、国民に情報を隠したまま、ヤミの取引で決められたことである。 「大筋合意」は、「農林水産分野の重要五品目(コメ、麦、牛・豚肉、牛乳・乳製品、甘味資源作物)などの聖域の確保を最優先し、それが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものとすること」「交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うよう措置すること」とする、自民党も自ら賛成した国会決議を踏みにじるものである。また「TPP断固反対・ウソつかない自民党」としていた選挙公約すら反故にするものであり、二重、三重にも国民を裏切るものである。 自治労連はこれまで、中央、地方組織で「TPP交渉からの撤退」を訴え、各地でJAや医師会、経済団体など広範な団体との共同を広げてたたかってきた。TPP交渉に反対する世論は、立場の違いを超えて広がり、地方議会では全国44の道府県議会と、8割を超える市町村議会で「TPP交渉参加反対」「交渉参加するかどうかは慎重審議を」「国会決議を守れ」など、国に対する多くの意見書が採択された。 自治労連は、国会決議も公約も踏みにじり、国民のいのち、くらし、安全を破壊するTPP「大筋合意」に断固抗議し、調印の中止、交渉からの撤退を求めて、広範な国民と共同を広げてたたかうものである。 2015年10月7日 |
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