京都府職員労働組合 -自治労連-  Home 府職労ニュース 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化
情報ボックス



2015年 6月08日更新

住民との共同で実現した公契約条例
東京・世田谷区で4月スタート
 
自治労連が区職労からヒヤリング

 全国で公契約運動を前進させるため、自治労連公契約運動推進委員会は5月22日、2014年9月に公契約条例が全会一致で可決され、今年4月から施行したばかりの東京都世田谷区を訪ねました。

 全国的には首長によるトップダウンで公契約条例が制定される事例がありますが、世田谷区では、広範な団体と地域住民の共同の取り組みが出発点となりました。世田谷区職労と東京土建世田谷支部を含む労働組合と地域労組と自治体研究所などの団体が呼びかけ、2007年4月に「公契約推進世田谷懇談会」が発足、のちに「公契約条例にかかわる あり方検討委員会」設置を区に請願し、全会一致の可決で本格的にスタートさせました。

 懇談会はこの8年間でシンポジウムを7回実施。「工事を発注しても、世田谷区内に居住する建設労働者はわずか3.4%(東京都内居住でも34.4%)だけで、地域経済の振興に結び付いていない」「現場労働者の一日賃金平均は10,416円で、設計労務単価平均17,405円を大きく下回っている」という現場の実態調査結果を見せ、議員を動かしたそうです。

▼業界団体にも理解広まる

 ダンピングによる最賃割れや過当競争による経営難と後継者不足など、土木建設の業界は深刻な課題を抱えています。東京土建が取り組んでいた二者懇談(労働者と事業者)では、業界団体から行政への強い要望が内在していることがわかりました。 そこで、二者懇談から三者懇談(行政と労働者と事業者)へと変えていきながら、意見交流や親睦を深めてきたそうです。交流するうちに、業者も公契約条例をつくることによって、ダンピング合戦に歯止めがかかるという認識へ。これらの業界の声も議会へ届けると、「条例に懐疑的な与党議員も、現場の実態をあまり知らない。業界からの切実な訴えにNOとは言えない」状況に。

 世田谷区職労としても、建設産業に限らず、区の非正規労働者や介護・福祉労働者を視野に入れた運動も。とくに条例への「労働報酬下限額条項」を巡って、区内の非正規労働者や介護・福祉労働者からも声をあげていけるように共同をすすめました。「労働報酬下限額条項」は、懇談会からの世田谷区長へのアプローチもあり、導入されました。

 「世田谷区は、適用範囲となる工事契約3,000万円以上と、委託契約2,000万円以上で他の自治体に比べ、より多くの工事と委託が適用となります。その件数は少なくとも年間二~三百件と予想されます。担当部署の人員体制の拡充は必要となり、モチベーションを高めることも必要」と、世田谷区職労の諸要求とともに、今後も公契約条例の適正運用への取り組みも進めています。
  
情報ボックスへのインデックス