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2014年 2月13日更新

地域医療の後退が深刻化 
地域と医療守る交流会
 
公立病院の経営形態見直しで

 第7回目となる「いのちと地域を守る学習・意志統一集会」が1月26日、16地方組織、2県事務所から57名が参加し、自治労連会館で開催されました。

 地域医療をとりまく状況は、総務省の「公立病院改革ガイドライン」により、病床数の削減や公立病院の診療所化、独立行政法人化と指定管理者制度導入など経営形態の見直しによる地域医療の後退が深刻化する一方、震災を起点に地域における公的医療制度を要求する声が大きく広がり、自治体と住民が共同し公立病院を存続、拡充する運動が各地で進んでいます。

▲京都から丹後地域の実態調査結果報告

 このような状況のもと開催された「意志統一集会」には、基調講演に京都社保協事務局長である京都市職労副委員長の南博之さんが「丹後地域医療と介護の実態調査~調査活動における労働組合の役割~」をテーマに講演、医師、看護師不足など医療供給体制の危機が深刻化するなか、効率優先の「ガイドライン」により京都府立「与謝の海病院」の独立行政法人化によって発生している地域住民への影響を実態調査し、このなかで明らかとなった住民要求のとりまとめと、具体化された要求、課題を解決するために自治体労働組合が果たすべき役割について詳細報告されました。

▲予想をはるかに超す約2000通のアンケート

 調査は丹後地域の医療、介護関係者・団体、研究者、自治労連や医労連など労働組合が実行委員会をつくり、住民、患者への事前アンケートをもとに訪問ヒアリングする形態で実施され、ヒアリングにあたっては生活実態や地域医療への要望をリアルに聞き取ることを念頭としたことが強調されました。

 当初、400を目標とした回答が最終的には訪問、郵送による回答が約2000件にものぼり、地域実態がより浮き彫りとなる結果になりました。受診を控える理由として「受診したいが診療科がない」「交通手段の6割が自家用車、運転者がいないと通院できない」「入院施設がない」「病院や医師の変更で困っている」など、ガイドラインによる地域医療の後退が地域住民を苦しめている実態が鮮明化したこと、介護については「施設整備、サービスの改善」と併せて「介護職員の増員と処遇改善」を求める声が多数となったこと、また「保険料の抑制、天引き廃止」などの要望が強いことが明らかとなりました。

 今回の実態調査の結果を政策提言していくと同時に地域民主団体、労働組合が共同で「相談活動」を持続して行っていく重要性が報告されました。
  
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