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2014年 3月24日更新

災害に職員はどう対処したか 
「3・11岩手 自治体職員の証言と記録」出版
 
 大地震と津波が甚大な被害をもたらすなか、自治体労働者は現地で何を考え、どう行動したのか――。岩手県沿岸部の自治体職員48人の手記がこのほど出版された。子どもたちを連れて凍える山中に逃げ、10日近くも泊まり込んで命を守った保育士。不眠不休で市の広報を51日間出し続けた広報担当者。そうした体験が自らの言葉でつづられている貴重な証言集だ。自治労連と岩手自治労連がまとめた『3・11岩手 自治体職員の証言と記録』である。

 手記の依頼は昨年春に始めたが、なかなか書き出せない人も少なくなかったという。自治労連の猿橋均書記長は「思い出したくない記憶を呼び出すことになる作業であり、葛藤しながら書いてくれた。一人一人の行動を通じて、住民を支える役割とは何かが表現されている」と語る。

 岩手県内では震災前から人員削減が進み、5年間で1959人もの定数が減らされていた(削減率16・7%)。そんな中で起きた大震災であり、災害対応と復旧作業は困難を極めた。今後、各地で予想されている大地震に備えるためにも、自治労連は「全国全ての自治体で専門性を生かし、復旧・復興に専念できる人員体制を」と提言している。 

 証言集はA5版で380ページ。発行は大月書店(2000円プラス税)。
  
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