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2013年11月18日更新

守ろう!安心・安全の地域医療 
第16回自治体病院全国集会開く
 
病院職員、患者、住民との共同確認

 第16回自治体病院全国集会が11月9日・10日に愛媛県松山市で開催され、全国から22都府県62組織164名が参加し、学習と交流を深めました。今回の集会の目的は、①医療分野で憲法を守る共同を広げる②「こんな地域、こんな日本を作りたい」の提言運動を実践していく③医療を取り巻く情勢を共通の認識とし、全国の運動の教訓を学び合うの3点を参加者全員で確認し、実践していくことを誓い合いました。

 集会では、村口至氏(復興みやぎ県民支援センター代表世話人、元坂総合病院院長)が「自治体病院へ期待したいこと-総務省改革ガイドラインを超えて」と題し、記念講演。

 「ガイドラインは医療をつぶすもの。地域医療の崩壊をますます進めるもの」として、ガイドライン後に外来患者、入院患者が減っている実態が示され、赤字を無くせという方針が、中小規模病院の診療所化や、大規模病院の運営形態の変更などにより、「患者が減る」という非常に危険な状況となっていると解説。公立病院は、全病院数の8%程度であるが、へき地医療、感染症病床、災害拠点、小児・周産期医療など高い比率で不採算と言われる医療を担っていることがデータで示されました。 さらに、自治体病院は、「全ての住民から精神的に最も頼れる存在になりうる」「自治体組織、行政の一環であることから地域の保健・医療・福祉の総合的情報が一括把握できる立場にある」として、今後、自治体病院と保健行政が地域医療計画をつくるべきであると提言されました。

 また、東日本大震災では、生活保護者の死亡率が全体よりもかなり高いことや、人権視点から見た避難所の問題点を指摘。保健師の増員と初期から福祉避難所が必要と強調しました。最後にアベノミクスは“絆”を悪用し、自助・共助・公助、特に共助を強調し、国の公的責任を放棄するものと厳しく非難されました。

 二日目は4つの分散会と講座を設け、それぞれテーマごとの討論。150床以下の職場では「医師不足で職場環境も悪化、看護師の労働条件や人間関係も劣悪に」つながっていることや、「看護助手やヘルパー、メディカルアシスタントと他職種が導入されているが、そのほとんどが非正規雇用で、業務内容も明確になっていない」現状とともに、医師・看護師不足が改善されない中、黒字化している病院では、欠員状態が放置され、夜勤回数の増、年休未消化などの実態が明らかになりました。

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