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2013年10月22日更新

被災者本位の復旧・復興を 
全国交流集会2013inいわて
 
国のルール、法律が復興への足かせ

 日本大震災から2年7ヵ月を迎え、10月13日から14日の2日間、岩手県花巻市内で、「被災者本位の復旧・復興をめざして 全国交流集会2013inいわて」が開催されました。この集会には全国災害対策連絡会(全国災対連)に加盟する団体など18都道府県から281名の参加がありました。

 13日には陸前高田市の戸羽太市長を迎え「『海と緑と太陽との共生・海浜新都市』の創造に向けて」と題した記念講演がおこなわれました。

 戸羽市長は「いま、たくさんの課題があるにもかかわらず、国のルール、法律が復興への足かせとなっている。まちがすべて流されて商店が必要な時に『農地にはスーパーは建てられません』と国から言われる。1000年に1度といわれる大災害が起こった時に『法律で決まっているからできない』なんて言ってる場合ではない。ルールを変えるのは難しいが、緊急事態に対応できる措置をおこなえるようにしなければいけない」と、復興が円滑に進まない現状を紹介しました。また、「私たち陸前高田はかけがえのない数多くのものを失ってしまいましたが、いまでは全国、全世界から支援や応援が寄せられるようになった。一日も早く復興して、世界中からのお客さんを歓迎したい」と、感謝の思いを語られました。

 集会では、「被災3県の現状と課題」を、岩手、宮城、福島の代表が報告をおこなったほか、集中豪雨で被害を受けた災害被災地である、熊本、和歌山からの報告がありました。いわて労連の金野議長からは、11月2日からおこなう「いわて復興一揆」や、岩手の県沿岸部を行進し被災者本位の復興を求める県民署名についての紹介がありました。

▲被災地復興現状視察バスツアーに40名が参加

 また、前日の12日から13日の午前中にかけて、陸前高田市内や大船渡市の木造公営住宅、釜石市の釜石鈴子仮設商店街「釜石はまゆり飲食店街」や大槌町をまわる「被災地復興現状視察バスツアー」がオプション企画としておこなわれました。陸前高田市内の視察では、陸前高田市観光物産協会の方にガイドをしていただき、陸前高田駅跡の周辺や建物が残った道の駅跡、「奇跡の一本松」のある高田松原周辺や旧陸前高田市立気仙中学校などが見わたせる場所から、被害状況を震災前の写真と比べて説明していただきました。

13日には大槌町を視察し、津波の被害を受けた旧大槌町役場や釜石市の鵜住居地区防災センターなど、今なお、当時の状況を物語る建物を目の当たりにし、被害の大きさを確認しました。

 ツアーの参加者からは、「はじめて被災地に来たが、いまだにあたり一面が野原となっていることにおどろいた」「様々な原因で復興が、なかなか進んでいないことを感じた」「地震や津波の心配もあるし、完全に元どおりにすることは難しいかもしれないが、被災者本位に立った復興が一日も早く実現できるよう、政府に訴える運動を強めていきたい」など、現地を訪問し、状況を肌身に感じた思い思いの感想がありました。

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