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2013年 5月27日

  TPP参加、マイナス成長恐れ
経済学者ら検証「GDP1%減」 

政府試算の非常識明らか

 日本がTPP(環太平洋経済連携協定)に参加すると、政府が発表した試算とは逆に「GDP(国内総生産)1%減」のマイナス成長になる恐れが出てきた。東京大学の醍醐聰(だいご・さとし)名誉教授らのグループが5月22日に、政府試算を検証した結果を明らかにした。グループは「政府は関連産業への波及効果も含めて試算しきれていない」としている。

 グループは、政府が3月に発表した「農林水産物生産額3兆円減」とする試算を前提に、関連産業への波及効果を検証した。すると、食品加工・流通企業の撤退などで国内全産業の生産額は約10兆5000億円落ち込み、全産業で約190万人が離職。この影響が消費悪化も招き、農林水産業生産額の減少は最終的に約3兆4700億円まで膨らむ。この結果、GDPも約4兆8000億円減の1%マイナスになった。

 政府試算では「農林水産業が打撃を受けても輸出や消費が伸びる」として、GDPは0・66%(約3兆2000億円)増と見込んだ。雇用の影響は実質ほぼゼロとみなし、関連産業への影響も考慮していない。安倍首相は3月15日にTPP交渉参加を正式表明した際、この試算を元に「経済全体でプラス効果が見込まれる」と説明していた。

 財務会計論が専門の醍醐名誉教授は、政府試算の甘さを「農林水産業で生産が減れば、雇用も影響を受ける」と指摘。グループの一人である静岡大の土居英二名誉教授(経済統計学)も「関連産業の影響を考慮するのは、経済効果の試算では常識。政府はTPPのデメリットを国民にしっかり示すべき」と語った。

▼「一番メリット少ない」/東大別グループの結果 
 
 一方、東大の鈴木宣弘教授(農業経済学)の研究室グループも22日、TPPが他のFTA(自由貿易協定)と比べ、経済的利益が小さいとする試算を発表した。鈴木教授は、日米の事前交渉で、米の自動車関税撤廃が先送りされた件に触れ、「日本にとって一番メリットの少ないものになった」と警告した。

                     

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