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2013年 9月 5日

    関電「浸水わずか」規制委「水引かず」
高浜原発の再稼働審査

津波想定めぐり見解対立

 原子力規制委員会が8月28日に開いた再稼働審査会合で、高浜原発3、4号機(福井県)の津波想定をめぐり、関西電力と規制委が対立する場面があった。

 関電は防潮堤の完成までは、津波が敷地内に到達する可能性があるとしながら、「浸水は10センチメートル程度で安全に問題はない」と報告。これに対し、規制委の島崎邦彦委員長代理は「実際の現場でどうなるかは分からない」と述べ、敷地内に津波を流入させない対策を求めた。

▼緊急時に使えない対策所

 関電は高浜3、4号機の再稼働申請の中で1、2号機の制御室を緊急時対策所に使うとしている。この点について、規制委側が「津波が敷地内に流入すれば、行き来できなくなるのでは」と指摘。関電は「水はすぐ引く」と回答したが、規制委側は「そんなに簡単に引くとは思えない」と切り返した。

▼焦り隠せず「逆ギレ」

 想定される津波の規模に関しても、両者の見解は食い違った。

 関電は、高浜原発に面する若狭湾の海底断層が起こす地震と海底の地滑りを勘案し、「津波は最大4メートル」とした。規制委側が、海底断層より北側の日本海にある約350キロの活断層による地震も考慮するよう求めると、関電の担当者は「本当に想定すべきケースなのか、ご指導いただきたい」と不機嫌そうに反論した。

 他社の原発の再稼働審査が着々と進む中、関電が申請した原発は高浜だけでなく、大飯も敷地内の活断層の有無をめぐる調査で足踏み状態。担当者の「逆ギレ」は、遅れを取り戻したいという焦りから出たようだ。
      

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