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「戦争ができる国になる」 |
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安倍改憲政権に警鐘鳴らす |
「九条の会」呼び掛け人であるノーベル賞作家の大江健三郎さんら3人が10月7日、都内で記者会見を開き、集団的自衛権の解釈変更に踏み込もうとする安倍政権について「日本が米国とともに世界中で戦争ができることになる。そうなれば元の憲法に戻すのは困難だ」と警鐘を鳴らした。同日にアピール文を発表し、「歴史の教訓に背を向ける安倍内閣を草の根からの世論で包囲しよう」と呼び掛けた。 呼び掛け人の発言の要旨は以下の通り。 ○ ▲「9条は日本の個性だ」/作家・大江健三郎さん 日本が米国とともに世界中どこでも戦争をする国になれば、憲法を元に直すことはできなくなり、その過ちをつぐなうことも不可能になる。今、そういう大きな転換期にある。 私は憲法と同じ時代の下で生きてきた。憲法には常に批判があったが、今まで60年以上集団的自衛権を認めず、日本を米国の兵站(たん)の一部にさせなかったのは、私の人生につながる非常に大きなこと。国民が憲法を守り抜いたのだ。それが解釈変更でなし崩しになれば、もはや日本人の個性というものを世界に示すことはできなくなる。 ▲「安倍政権に声あげよう」/作家・澤地久枝さん 今の日本は政治的に見て最低、どん底にある。例えばオスプレイの沖縄配備に対し沖縄県民が反対しているが、県民の立場でものを考える政治家が全くいない。選挙に半数の人が行かない。どんなに政治が信用されていないかの雄弁な証だ。 福島原発の汚染水流出問題で、安倍首相は「コントロールされている」と語り、ウソがまかり通っている。みんな今の生活が楽ではないから何も言わず、安倍政権を支持している人がいるのも事実。彼らに「それは間違いだ」と呼び掛けていかないといけない。それ以外に日本を変えていく方法はない。 ▲「侵略の歴史みつめて」/憲法研究者・奥平康弘さん 集団的自衛権を解釈によって変えてしまう動きが強まる中、それに付随する形で防衛大綱の見直しや秘密保全法案が出ている。改憲を表に出さず変えられるものから変えようとしている。これは明らかに実質的な9条の「改正」だ。 尖閣諸島や歴史認識の問題で、中国や韓国との対立による危機感があおられているが、そう簡単に軍事的に衝突する恐れがあるとは思っていない。むしろ9条を前提に何をすべきなのかが国民に問われている。私たちはかつて侵略戦争をした。なぜ歴史認識が違うのか、根本に戻って考え直す必要がある。 |
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