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2013年10月17日

  スマホ利用者急増の陰で
いじめや依存症 犯罪被害も

利用の仕方考えよう

 今や爆発的に普及したスマートフォン。インターネット検索や動画の視聴、友達との無料チャットなどが、いつでも手軽に楽しめるようになりました。でも、その多機能性が思わぬトラブルや危険を招くことも…。

▲注意力散漫/「歩きスマホ」

 東京都内で5月、小学生が携帯電話の画面に気を取られ、駅のホームから転落する事故が起きました。国土交通省によると、携帯電話が原因で線路に転落するケースが増えています。大阪府警は昨年、強制わいせつ859件を受理しましたが、この被害者の14%がスマホなど携帯電話を使用中の女性でした。

 情報量の多いスマホは、従来型の携帯電話より注意力が奪われやすいと多くの専門家が指摘しています。歩きながらは超危険。屋外では、周囲に十分気を配らないといけません。

▲深刻化する依存症

 スマホ最大の魅力は、何万とあるアプリケーションソフトを自由に取り込めることにあります。中でも、友人グループでメッセージを投稿し合う「LINE(ライン)」は若年層に大人気。しかし、「投稿に返事をしないと関係が悪くなるかも」という強迫観念から、常に画面が気になるという人が増え、「依存症」と診断されるケースも出ています。実際に、ラインでの無視などが原因でいじめや傷害事件が起きているから深刻です。

 スマホのオンラインゲームは据え置き型のパソコンと比べて、遊んでいるのかどうか外から気づきにくく、知らぬ間に子どもがどっぷりハマっていることも。ゲームは基本無料をうたうものが多いですが、より楽しもうとすると課金される場合がほとんどです。事業者は、1カ月の課金上限額を設定するなど対策を取っていますが、国民生活センターには相変わらず「高額請求に驚いた」という親からの相談が寄せられています。

▲犯罪被害が身近に

 ラインなどコミュニケーションアプリは「出会い系」による被害の「入口」になることも。利用IDをネット上の掲示板などにさらして交際相手を募集し、出会った先で犯罪に巻き込まれるケースが増えています。警察庁の統計では、今年上半期の被害児童数は598人で、従来型の「出会い系サイト」による被害児童数(73人)の8倍以上に上っています。

 スマホのアダルト情報サイトから不当な高額料金を請求されるトラブルも増えています。年齢認証をしただけで、あるいは、無料とうたっている動画にアクセスしただけで何万円も請求されたといいます。

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 一度使い始めたら、ガラケー(従来型の携帯電話)に戻るのは考えられないほど便利なスマホ。でも、利用の仕方によっては、取り返しのつかないしっぺ返しがあることも覚えておきたいものです。
 

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