京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2013年11月25日

廃案へジャーナリストが決起
特定秘密保護法案

「もっと危険性伝えよう」

 特定秘密保護法案の廃案を求めるメディア関係者が11月20日、都内で集会を開いた。呼び掛け人の一人、鳥越俊太郎さんは「国会の状況が風雲急を告げてきた。成立させないため、世論を喚起しなければならない」と開催の趣旨を説明。田原総一朗さんをはじめとする著名なジャーナリスト、キャスターらが、秘密保護法がもたらす悪影響に警鐘を鳴らした。

▲何が秘密か不明確/テレビキャスター 田原総一朗さん
 

 誰が何と言おうと危険極まりない法案だ。何を秘密にするかの定義が全くはっきりしていない。行政機関の長が決めるというが、結局、官僚が恣意(しい)的に決める可能性が高い。しかも、これをチェックする機関がない。
 もうひとつの問題は、「著しく不当な取材」に対して5年以下、あるいは10年以下の懲役を科すことだ。著しく不当な取材とは、例えば、共謀、教唆、扇動。我々はオフレコや名前を出さない条件での取材などしょっちゅうだが、これも不当とされて委縮につながる恐れがある。

▲国会議員は認識甘い/テレビキャスター 岸井成格さん

 一番がくぜんとするのは「たいした法律じゃない。今までと何も変わらない」と信じ込んでいる国会議員があまりに多いことだ。私は「下手あるいは中途半端な法案の修正は百害あって一利なし」と発言してきたが、予想通りに悪くなっている。これを許していたらえらいことになる。

▲ひどすぎる法案だ/政治ジャーナリスト 田勢康弘さん

 日本の政治を42年見ているが、これほどひどい法案が出てきたことは経験がない。背景には国民のメディア批判があると思う。メディアが反対することならいいことだと思っている人たちが世の中にかなりいる。これはメディアではなくて、国民一人一人の問題なんだと強調していかなければいけない。

▲国民も捜査対象に/ジャーナリスト 江川紹子さん

 一番危ないと思うのは、特定秘密が外交、防衛だけではなく、公安情報にもかかってくることだ。テロ対策だと言えば、盗聴など違法な捜査も保護されて自由にできるようになってしまう。これからオリンピックがあるが、警察はテロ対策を大義名分にしてネットの情報に網をかけてくるだろう。まさに一般の人が調査や捜査の対象になる。困るのはマスコミだけではないことをもっと伝えなくてはならない。
 

府職労ニュースインデックスへ