京都府職員労働組合 -自治労連- Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化



2013年 9月12日

   柏崎刈羽は火力より高コストに
金子勝教授が原発の発電単価を試算ム

 福島除染費と安全投資が前提

 慶應義塾大学の金子勝教授が9月10日、脱原発に取り組む市民ネットワーク主催の講演会で、東京電力が今後も原発(柏崎刈羽原発)を動かした場合の発電コストを試算し、発表した。除染費用を含めた福島事故の賠償額4・1兆円を負担した上で、新規制基準を満たすだけの安全投資をすると、同原発の1kwh当たり発電単価は13円以上だった。火力発電の約10円を上回る高コストになるという。

 この結果から金子教授は、「東電は除染作業をする気がない。放射性物質が自然減衰して除染の必要がなくなるのを待っているのではないか」と述べた。

▼老朽化原発は論外

金子教授は、全国の原発の運転期間を一律40年に設定した上で、残りの運転期間中の発電単価も試算した。減価償却費に加え、緊急時に指揮を執る免震事務棟の設置や不可燃性ケーブルへの交換など、新規制基準を満たす安全投資費用も組み込んでいる。

 それによると、老朽化が進み、運転期間が限られる原発ほど高コストになる。美浜1号機(福井県)が33・9円、同2号機が25・1円、島根1号機が26・4円だ。コスト高で安全面に不安が残るこれらの原発を停止させた上で、福島の賠償費用を全国の原発事業者が分担した場合でも火力より高くなるという。

 金子教授は「原発コストが安くなるのは、安全投資や賠償費用を手抜きした場合に限られることが財務上明らかになった」と語っている。   
 

府職労ニュースインデックスへ