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2013年 7月11日

国家ぐるみだった「慰安婦」制度
戦争責任資料センター林博史さん講演 

首相らの見解否定

 旧日本軍の従軍「慰安婦」問題を長年研究している林博史さん(日本の戦争責任資料センター)が7月5日に講演し、「慰安婦」制度は国家ぐるみだったと明かした。講演は連合通信社の主催。

▼強制連行の事実ある

 林さんは、当時の警察や外務省が「慰安婦」をアジア各国の戦地や植民地へ送るために身分証明書や旅券を発行していた記録が残されていることを紹介。元軍将校らの証言なども根拠に、「軍は業者に委託して女性を集めた上、慰安所の運営に必要な資金も業者に渡していた」と述べた。

 「慰安婦」問題をめぐり、安倍首相は国会答弁などで軍の強制連行を否定している。これに対し、林さんは「朝鮮半島では暴力的に連行した直接の証拠は見つかっていない」としつつも、戦争末期にはインドネシアのジャワ島などで、軍が地元女性たちを「看護師や事務員の募集」とだまして連行していた例を紹介。「(直接や委託に関係なく)軍の責任は免罪されない」と、首相の姿勢を批判した。

▼欧米と違う「積極関与」

 橋下徹大阪市長による「慰安婦制度は必要だった」との発言についても、国際感覚とかけ離れているとの見方を披露。「欧米各国では、19世紀末から買春は好ましくないとの認識が強まっていた。第二次大戦中の米軍もヤミで行っていた例はあるが、軍が慰安所の運営に積極関与していたのは日本とナチスドイツだけ」と違いを語った。(連合通信)  
                  

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