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2013年 8月 8日

    「核兵器廃絶のカギは市民運動」
原水禁2013年世界大会広島大会

非人道性の世論形成へ

 原水爆禁止2013年世界大会(日本原水協などの実行委員会主催)のヒロシマデー集会が8月6日、広島県立総合体育館で開かれ、約2200人が参加した。主催者を代表してあいさつした関西学院大学の冨田宏治教授は、「私たちの運動の原点である核兵器の非人道性が、政府間レベルで議論されるようになっている」と報告。さらに大きなうねり生み出すカギは「市民運動が握っている」と訴えた。

▼被爆者の愛に感動

 今年の世界大会には広島、長崎を通じて18カ国から88人のゲストが参加する予定。ヒロシマデー集会でも各国から発言が寄せられた。

 メキシコとキューバの政府代表は、「核兵器が使用されない保証は廃絶しかない」と強調。キューバ代表はさらに「(世界大会の意義は)政府やメディアが伝えない核兵器の実態を国民に知らせることだ」と呼びかけた。

 米国の映画監督オリバー・ストーン氏と、歴史学者のピーター・カズニック氏の2人は、壇上で被爆者や若者らと交流。ストーン監督は、今回初めて訪れた広島で被爆者5人と面会した感想を「(原爆を落とした当事国の)私に復讐(ふくしゅう)心を向けることもなく、みな謙虚で慎ましく、愛にあふれていた」と語った。カズニックさんは「(被爆者は)地獄の惨状を後世に伝える生き証人」と述べた。(写真、オリバー・ストーン監督と交流)

▼フィナーレは長崎で

 「核兵器のない世界」への道筋を示すことが期待されている2015年のNPT再検討会議に向け、各国の取り組みも報告された。日本側は、短時間で原爆の恐ろしさが伝えられる製作物や、山口県岩国市への米輸送機オスプレイ配備に対する抗議活動などを発表した。

 集会は最後に広島決議を採択して終了。長崎大会は7~9日の日程で開かれる。
 広島決議「広島からのよびかけ」要旨は次の通り。

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 いま世界では、核兵器の非人道性を告発し、その禁止を求める流れが急速に広がっています。それは「核兵器のない世界」の達成というNPT再検討会議の合意の実行を迫る新しい努力です。国連や各国政府、自治体との共同を強め、核兵器廃絶運動への道を切り開きましょう。
 一方、日本政府は核兵器の禁止を求める共同声明に参加を拒否しました。その背景には、米国の「核の傘」への依存があります。政府に対し、非核三原則の厳守、「核の傘」からの離脱、被爆国にふさわしい役割の発揮を求める運動をいまこそ強め、日本の運動の国際的な責務を果たしましょう。
 いまこそ被爆者の声に耳を傾けましょう。被爆の実相を世界へ、若い世代へと広げ、「核兵器のない世界」への扉を大きく開きましょう。
                 

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