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2013年 1月10日

無期雇用の方が「仕事に満足」
JILPTの短時間労働者調査  

「解雇の心配当面ない」が要因 

 有期雇用のパートタイム労働者と比べて、無期雇用のパート労働者の方が仕事の満足度が高い──。独立行政法人「労働政策研究・研修機構」(JILPT)が行った調査の結果だ。「解雇・雇い止めの心配が当面ない」ことが高い満足度につながっているという。発表は12月26日付。

 調査は昨年7~8月に実施し、全国の短時間労働者5317人から回答を得た。所定労働時間は平均6・0時間。6割が主に配偶者の収入で家計を賄っている。

 現在の会社や仕事に対する満足度を尋ねたところ、「満足」は68・0%。一方、「不満」は19・4%だった。雇用契約別にみると、「満足」している割合は有期雇用が66・9%だったのに対し、無期雇用では73・1%と約6ポイント上回っている。

 満足度を左右しているのが、解雇・雇い止めの心配があるかどうかで、「経済悪化や経営危機などで真っ先に解雇・雇い止めの対象になる」「いつ解雇・雇い止めされてもおかしくない」の項目では、有期が無期の倍以上の不満を募らせていた。有給休暇や社会保険などに関しても有期の方が不満は強い。逆に有期が満足しているのは、「仕事の負担が軽い」「人間関係や雰囲気が良い」だった。

 今後の働き方については、「現在の会社で短時間労働者として働きたい」が全体の6割超で最多。次いで、「現在の会社で正社員になりたい」が続く。正社員化を望む割合は有期の方が高かった。

▼有期でも「中長期」前提

 事業所側(3591件の回答を集計)に対する調査では、有期雇用のパートを何らかの形で「契約更新する」と答えたところが96・3%に上る。雇い止めに当たる「雇用年限」を設けていないところが約6割で、設定していても9割近くが「定年年齢を定めている」程度。中長期で働くことを前提としながら無期雇用へ移行しないのは「現状で特段、支障がないから」が6割弱で最も多かった。

 有期雇用をめぐっては同じ事業所で5年を超えて働いた場合、無期雇用に転換できる権利を労働者に与える改正労働契約法が4月から全面施行される(権利が生じるのは5年後)。仕事へのモチベーションを上げるには無期への転換が効果的といえそうだ。

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