Home 情報ボックス 府政NOW 京の写真館 賃金 料理 大学の法人化 | |
---|---|
目安で生計費満たすか? |
---|
最低生計費を大幅に下回る |
---|
最低賃金は「労働者の生計費」を考慮して決めると法律に明記されています。生計費とは、生活に必要な経費。8月6日には全国平均で763円に引き上げる目安が示されました。最低生計費を満たしている額といえるでしょうか? ▼連合「1060円」 連合は08年に最低生計費「リビングウェイジ」を試算しています。さいたま市で、生活に必要な物やサービスの量を示し、それを得るために必要な金額を積み上げる「マーケットバスケット方式」で、はじき出したものです。 それによると、単身男性の「年間必要生計費」は182万4635円。月額換算15万2053円を、賃金構造基本統計調査の所定内実労働時間数全国平均166時間で割り、時給920円を算出しました。 自動車を保有している場合は235万8256円で、必要な時給は1200円近くにもなります。地方では、自動車は必需品。参考にしたい数字です。 連合はさいたま市での試算と物価指数をもとに、全都道府県について、最低生計費を満たす時給額を算出しています。ちなみに、東京は1060円で、沖縄は800円です(自動車を持たない場合)。 ▼全労連、1345円以上に 全労連傘下の地方組織は組合員と学者の協力を得ながら、大規模な生計費調査を行っています。 ユニークなのは、衣服、娯楽、教養、理美容用品などについて、調査対象の原則7割以上が持っていたり利用していれば、「人前で恥をかかないでいられるために最低限必要な必需品」ととらえ、生計費に積み上げていることです。 交際費も、調査結果から結婚式や葬式の回数と費用を推計。こづかい月6000円、労働組合費月3000円も計上しました。 結果は25歳男性(単身)の必要生計費は、首都圏が月額23万3801円(税・社会保険料込み)で、東北は23万1421円(同)でした。ほぼ同額なのは意外な感じもしますが、東北は、家賃や生活物価が比較的低くても、自動車の購入費や維持費がかかるためです。 時給は法定労働時間(173・8時間)で割っても1345円。最も低いDランク地域の平均(654円)+10円(目安)はこの半分もありません。 ◇ 最賃法では、最賃額を決める際に考慮する要素として、「生計費」のほかに、「事業の支払い能力」も明記されています。これが大幅引き上げの歯止めとなっています。 |
---|
-府職労ニュースインデックスへ- |