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2013年 8月20日

Q&A 厚労省の立ち入り調査
人気取りのパフォーマンス?

問われる実効ある調査

 Q 国が「ブラック企業」対策に乗り出すらしいね。

 A 厚生労働省が長時間労働やパワハラなど若者の使い捨てが疑われる企業約4000社を対象に9月を集中期間として監督指導を行うとしている。9月1日には全国一斉の電話相談も実施する。

 Q 効果はありそう?

 A それらの企業はタイムカードをごまかして残業させたり、解雇であっても自己都合の退職にしたりするなど巧妙に違法行為を隠しているのが実態だ。短期間の監督でどこまで成果を上げられるか。労使協定で合法的に過労死ラインまで長時間働かせることもできてしまい、そうした場合は是正指導できない。

 Q やっぱり人気取りのパフォーマンスか?

 A 自民党は4月、参院選の公約にブラック企業の社名公表を盛り込むか検討したが、結局見送った。近年、過労死事件を引き起こした大手外食チェーンのワタミなどが批判の的になり関心が高まっていたことが背景にある。パフォーマンスとならないよう中小企業への是正指導で終わらせず、大企業に踏み込んで、実効性のある指導ができるかどうかが問われている。

▼監督や法規制の強化を

 Q ブラック企業にはどんな対策が必要?

 A まずは法律を守らせること。そのためには労働基準監督官の増員が不可欠だ。日常的な監督指導が十分行われていれば、今回のような大掛かりな調査はいらないし、少なくとも違法行為の減少は見込める。

 Q 法規制の強化は?

 A 労働時間の上限は規制すべきだろう。安倍政権は企業利益優先で規制緩和を狙っているが、過労死は今も増えている。お金と人の命のどちらが大事かは言うまでもない。

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