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2013年10月24日

「今こそ根絶のチャンス」
若者使いつぶすブラック企業

POSSEの今野晴貴さん


 若者たちを使いつぶすブラック企業をどう根絶するか、をテーマにNPO法人POSSEの今野晴貴代表が10月11日に講演した。今野代表は、「個別救済だけでは不十分。労働政策転換などを迫る社会キャンペーンが必要であり、今こそ根絶のチャンスだ」と指摘。労働運動全体の取り組みにも期待を表明した。講演は連合通信社が定期的に開いている情報懇話会の例会として行った。

今野代表は、大手アパレルチェーンや外食チェーンの実例を元に、ブラック企業による労務管理の実態を紹介した。「単なる違法企業ではない。大卒正社員を採用しながら大量に使い捨てるやり方で、長期雇用を前提としていない」「相談をしてくる若者は、ほとんどが自己都合扱いで辞めさせられ、うつ症状に追い込まれている」という。

▲学校で労働法教育を 

 当初、離職率が高いのは若者側の意識や根性の問題とされたが、最近では「企業の側に問題がある」との認識が世の中に広がってきたと指摘。そのうえで今野代表は「政府や自民党も企業に問題があると言い始めた。この機会を逃さず、根絶に向けた取り組みを強めるべき」と提起した。

 具体的には、(1)労働時間の上限規制やパワハラへの厳罰化(2)当事者支援のネットワーク拡大(3)学校での労働法教育推進をはじめとする社会的キャンペーンが必要だと訴えた。

質疑応答では、ブラック企業の見分け方だけではなく、対処法も教えるべきとしてこう述べた。

 「自分を責めないこと。そのためにも学校で労働法を学ぶ必要がある。職場では上司らの言動を記録すること。そして専門家に早く相談すること。これを実践するだけで随分違ってくると思う」

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