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2013年12月19日

残業代不払いなど450件超
全労連のブラック企業ホットライン

8割超で法令違反―厚労省が5000社対象に調査

 労働者を使い捨てにするブラック企業の横行が改めて浮き彫りになった。全労連が12月11日に46都道府県で実施した「告発!ブラック企業 労働相談ホットライン」には450件を超える相談が寄せられた。1日の件数としては、「かなり多い数だ」と関係者は語る。ブラック企業の撲滅に向けた抜本的な解決が急がれる。

▲深刻な法違反が横行  

 「月100時間の残業は命にかかわりますよ。三六協定は知っていますか」

 4台の電話で対応した都内の相談所。全労連の根本隆副議長は、製造業の職場で働いているという男性に、飲食チェーンのワタミで起きた過労自死事件を説明し、一人でも入れる労働組合を紹介して受話器を置いた。

 この日、全国から寄せられた相談はいずれも深刻なものばかりだった。

 「ドーナツチェーン店の店長をしている息子が、毎朝5時に出勤して、帰宅は深夜11時ごろだ。残業代も支払われず、給料は手取りで17万円程度しかない」

 「仕事でミスをすると給料から差し引かれ、今は月10万円くらいしかもらえていない」

 相談者の内訳は、40歳代が約20%と最も多く、雇用形態は正社員が過半数を占める。相談内容は、残業代の未払いなど賃金問題と、休暇が取れないなど労働時間に関するものが多かったという。

8割超で法令違反ブラック企業の重点監督

 厚生労働省は12月17日に「若者の使い捨てが疑われる企業等への重点監督」の結果を発表した。

 同省が9月、5111事業場に集中的に監督を実施したところ、8割を超える事業場で法令違反があった。「違法な時間外労働」(43・8%)「賃金不払い残業」(23・9%)などが多かった。

 過労死が危惧される月80時間を超える残業は1230事業場(24・1%)で見られ、うち730事業場(14・3%)で100時間を超えていた。

 厚労省は、法違反企業には是正指導を行ったとし、今後改善がみられない悪質な企業については送検、企業名公表も視野に対応するとしている。

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